市長コラム(過去ログ)|2004年

第24回 平成16(2004)年4月4日公開

「はじめての絵本」との出会い
赤ちゃんに絵本を贈る様子
赤ちゃんに絵本を贈る様子

 皆さんは、幼い頃、初めて読んだ絵本のことを覚えていますか。
 私は、かぐや姫や白雪姫のお話がすぐ頭に浮かびます。それに若い頃地域文庫を手伝っていた経験から、「ぐりとぐら」や「おばけのバーバパパ」などの絵本もよく覚えています。
 絵本は、自分が幼かった頃や子どもの成長を振り返るとき、家族が読んでくれた風景や、幼稚園や保育園での思い出とともに、欠かせない大切なもののひとつです。ところで、今の社会では、誕生した赤ちゃんたちは、ただちに、テレビやコンピュータ、携帯電話、テレビゲームのある環境におかれてしまいます。
 けれども、私は、どんなにIT社会になったとしても、いやIT社会だからこそ、幼い頃に絵本と出会い、家族や、身近な人に読んでもらったり、自分でぱらぱらとページをめくったりしながら、想像力をめぐらす楽しみは、かけがえのないものであると思います。
 そうした考えから、平成15年度の新規事業として、生後3、4カ月時の健診の際に、赤ちゃんに絵本を贈呈する「はじめての絵本(ブックスタート)」事業を開始しました。3月末の健診の際には、直接保護者の方々の声も聞かせていただきました。これまでのアンケート結果と同様に、絵本を身近に感じるようになったという声が多く、大変満足して頂いているようでした。
 16年度は、赤ちゃんから大人まで絵本に親しんでもらえる「絵本館」のあり方について調査研究を開始する予算も計上しました。
 「はじめての絵本」が赤ちゃんの絵や文字、物語との出会いとなり、家族の会話や想像力の芽をさらに生み出すことを願っています。

第25回 平成16(2004)年4月18日公開

花と緑あふれる日に
国際基督教大学の桜と清原市長
国際基督教大学の桜と清原市長

 今年は3月中旬に開花した桜の花が、その後の寒さもあって、4月の10日過ぎまで美しい花を楽しませてくれました。市内の小中学校では卒業式と入学式の両方に桜の花が彩りを添えました。
 この時期、花と緑にあふれる三鷹市に、また一つ嬉しい受賞の話がありました。環境首都コンテスト全国ネットワーク主催の「第三回持続可能な地域社会をつくる日本の環境首都コンテスト」において、三鷹市が地球温暖化防止部門の人口別第四群(人口10万人から30万人)で第1位の表彰を受けたというニュースです。あわせて、「健全な水循環を復活させたい!雨水浸透ますの設置数がすごい!」というタイトルの「先進事例特別表彰」も受けました。
 これまでの三鷹市の市庁舎を初めとする公共施設での省エネに向けた地道な取り組みが評価されるとともに、雨水浸透ますの努力についても高い評価を得たことは、今後の大きな励ましです。
 また、農協の三鷹地区青壮年部と協働で実施した「エコ野菜地域循環モデル事業」も高環境の観点から重要な取り組みです。これは、保育園や小学校の給食調理で出された生ごみと公園の落ち葉などを堆肥化して、野菜を作るものです。栽培されたホウレンソウは、本当にみずみずしく育ち、子どもたちに真っ先に味わってもらいました。2月には駅前で市民の皆さんに広く配布し、地域循環の環境保全に果たす重要性を共有しました。
 今年度は環境基金を太陽光の利用など新しいエネルギーの利用等に運用します。皆さんとご一緒に「高環境のまち・三鷹」を目指しましょう。

第26回 平成16(2004)年5月2日公開

喫煙マナーとまちの美しさ
キャンペンーン活動中の様子
キャンペンーン活動中の様子

 美しいまち」を願う気持ちは、誰にも共通です。とはいえ、「美しさ」に関するイメージは、人によって異なります。たとえば自然、街並み、景観の美しさ、ごみなどがない清潔さなどに加え、最近では、まちでの心ない「歩きたばこ」がもたらす危険や、「吸い殻のポイ捨て」が、まちの美しさを損なうものとして問題視されるようになっています。
 4月17日土、府中市の東京自治会館で、東京都の26市の市長、13の町村長等によって構成されるオール東京市町村共同事業実行本部メンバーが一堂に会して、「喫煙マナーアップキャンペーン宣言」を行い、共同キャンペーンをスタートしました。当日、市町村長は、協賛で参加した区長会の役員である区長とご一緒に、府中駅前で喫煙マナーアップを呼びかけました。
 これは、喫煙マナーの向上が、各市町村共通に、優先順位の高い課題として認識されたことによる、まさに広域連携の取り組みです。
 三鷹市でも、市民の皆さんからの、特に駅前や歩道での「歩きたばこ」や、吸い殻・空き缶等の「ポイ捨て」に、強い対応をすべきとのご意見が、最近は増えています。
 三鷹市では、18日と23日に、商工会、商店会、ゴミ減量等推進員、たばこ販売関係者等の市民の皆さんの協力を得て、市内でのキャンペーン活動をおこないました。
 未成年の喫煙防止と喫煙マナーの向上が、「美しいまち」にとって不可欠であり、徹底したマナー向上は愛煙家とそうでない人との共生を図るためにも必須です。
 「美しいまち」は、共に三鷹を愛する他者への、喫煙マナーを初めとする「思いやり」があってこそ実現するものだと思います。

第27回 平成16(2004)年5月16日公開

自分たちのまちは自分たちで守る
防犯パレードの様子
防犯パレードの様子

 三鷹市では、「自分たちのまちは自分たちで守る」という理念に基づき、防犯・防災を、市民の皆さんとご一緒に進めてきています。
 4月29日には、春の地域安全運動の一環として、三鷹駅前中央通り商店街で「地域安全防犯パレード」が、三鷹警察署、三鷹防犯協会、三鷹市の共催によって実施されました。当日は、各地域から防犯に取り組む市民の皆さん約350名がパレードに参加しました。
 私も警察署長さんや防犯協会の会長さんと並んで沿道の市民の皆さんが見守る中、行進しました。
 三鷹警察署の皆さんが、中央通りの路上でひったくり防止のために道路側にバッグ等を持たないこと、自転車のかごにはネットを付けること、防犯ブザー利用の効果や迅速な通報の意義などについて、模範演技に基づいて具体的に説明してくれました。
 従来から、市内では防犯協会メンバーによる防犯活動がありますが、最近では町会等でも防犯パトロールを自主的に始める地域が増えています。
 市では、今年度の重点課題に「安全と安心のまちづくり」を掲げ、4月から生活環境部に安全安心課を新設しました。昨年12月から開始している職員によるパトロールを強化し、生活安全推進協議会での検討に基づき、市民の皆さんとの協働による取り組みに向け、さまざまな方法を検討しています。
 自分たちのまちを自分たちで守る、それを実現するために、一人ひとりのちょっとした実践を、着実に広げていきましょう。

第28回 平成16(2004)年6月6日公開

みどりの風を受けながら 自転車に乗って
自転車にのる清原市長
自転車にのる清原市長

 5月のある日の午前、私は、二人の助役、それに企画部長、財政課長たちと一緒に、三鷹市内の東部地区を自転車で巡りました。ちょうど1年前は、市長に就任直後の初めての6月定例議会を控えて、政策的予算や投資的予算を検討する資料として、上連雀、下連雀地域を中心に自転車で視察しました。今年は、昨年度の取り組みの確認や今年度予算の実行に向けて、東部の北野、新川地区を中心に回りました。
 自転車は市民にとって大変身近な交通手段です。自転車利用者、あるいは歩行者の視点から、道路の傾斜や歩道と車道との接合部分などの様子にも気配りをしながら移動しました。樹林や畑の間を通り抜けると、緑や花のかおり、そして土のにおいなども感じることができます。まちの姿が、さわやかな風と共に、いきいきと、そしてくっきりとわかってくるような気がします。
 今年、国際的な環境基準であるISO14001取得の取り組みを実施する「環境センター」、省エネのためのESCO事業を行う予定の「東部下水処理場」を訪ね、施設見学をしながら、職員から現状説明を聞きました。処理場の庭には季節の花が咲きそろい、仙川の水辺にはカルガモもいました。さらに先月、小学生を含む市民の皆さんから提言書を受け取った丸池公園をゆっくり探索しました。バリアフリー工事が完成した道路の整備状況も確かめることができました。
 移動の途中には、市民の皆さんや職員とも出会い、声を掛け合いました。5月の風を肌で感じながら、改めてまちづくりの大切さを考える経験となりました。

第29回 平成16(2004)年6月20日公開

おもちゃが伝える子どもの心
「いま・むかし おもちゃ大博覧会」で
「いま・むかし おもちゃ大博覧会」で

 いつのまにか、ビー玉や万華鏡といった、幼い日の宝物を入れた箱がどこかにまぎれてしまいました。子どもの頃、心にきらめきやときめきを与えてくれたおもちゃは、どんなに小さなものでも、確かな思い出を刻んでくれています。
 そんな甘酸っぱい懐かしさを感じさせてくれる「いま・むかし おもちゃ大博覧会(大阪府の故・入江正彦氏の児童文化史コレクション)」に行ってきました。駅前の三鷹市美術ギャラリーで、27日(日曜日)まで開かれています。
 まず入り口で目をひいたのが、大きな鉄人28号の人形です。その隣には、大正の人気者、正ちゃんの描かれた、当時の自動菓子販売機がありました。
 漫画やアニメーションのキャラクターは、確かにいつでも子どもたちのヒーローであり、ヒロインです。大正生まれの人も昭和生まれの人も、思わず自分の子ども時代の「あこがれ」を見つけて、胸がキュンとなるような時間が過ごせる空間です。
 木はもちろんのこと、陶やウレタンで作られているお菓子の「おまけ」も、それぞれの時代の雰囲気を伝えています。
 一人で遊ぶパソコン、ゲーム機などの新しい機器では、一昔前のおもちゃの持つぬくもりや、友達と一緒に遊ぶ楽しさの代わりはできないのではないかと感じました。
 子どもをめぐる悲しい出来事が続くこの頃ですが、人が成長していく上で、大切な思い出を入れる箱、その箱をいまの子どもたちは、どんな気持ちで抱えているのでしょうか。そんなことを改めて考えた午後でした。

第30回 平成16(2004)年7月4日公開

今こそ必要な、文学の力を支える『太宰治賞』の意義
受賞者の志賀泉さんと清原市長
受賞者の志賀泉さんと清原市長

 毎年6月19日の「桜桃忌」に限らず、禅林寺の太宰治さんの墓前には多くの人が訪れます。太宰さんは、昭和23年に亡くなるまでの9年間、三鷹に住み、多くの作品を残し、三鷹に眠っています。
 今年は桜桃忌の日の午後、芸術文化センターで、NHKの「プロジェクトX」のナレーションや映画監督で注目される田口トモロヲさんによる朗読会がありました。
朗読作品は『人間失格』でしたが、朗読後、田口さんは、「朗読して、改めて太宰治作品の凄さを実感しました。凄い!」と言われました。朗読を聴いた聴衆の一人であった私も、時代を超えて貫かれる「文学の力」を共感しました。
 三鷹市では、三鷹を愛し、三鷹に深いご縁のある太宰治さんの没後50年を記念して、平成10年に、太宰治賞を中断していた筑摩書房さんと共同主催での復活を実現しています。そして、復活後6回目、通算して20回目の太宰治賞の贈呈式が、6月17日にゆかりの東京會舘で開かれました。
 今回は全国から962編の応募があり、高井有一さん、柴田翔さん、加藤典洋さん、小川洋子さんの4人の選考委員による最終選考で、小平市在住の志賀泉さん(写真左)の「指の音楽」が選ばれました。
 いろいろな情報がインターネットなどで容易に収集できる今こそ、実は、人の持つ情報選択力、想像力と創造力の増強が、各自の「主体性」の獲得のために必要です。そのためには、「文学の力」が重要と考えます。三鷹市が太宰治賞事業を行う価値と、それを発信する意義の大きさを実感します。

第31回 平成16(2004)年7月18日公開

安全安心パトロールの拡充をめざして
出発式の様子
出発式の様子

 このたび、三鷹消防署と三鷹市消防団ポンプ車が、通常行っている防火防災のパトロールを、市の「安全安心パトロール」の取り組みの一環として、強化してくれることとなりました。
 7月1日の午後、三鷹市の市役所前で、市議会の正副議長と厚生委員会の正副委員長、三鷹警察署長、三鷹消防署長・消防団長、消防委員会委員の皆さんらの立ち会いのもとで、出発式が行われました。真っ赤な消防ポンプ車には、「三鷹市安全安心パトロール」と赤字で書かれた黄色のボディパネルがしっかりと貼られました。同時に、安全安心課待望の新しいパトロールカーも出発しました。
 三鷹市では、市民の皆さんの安全安心のまちづくりへの要望を基礎に、昨年の12月から市の職員による安全安心パトロールを開始していますが、消防署と消防団がさらにその取り組みを強化してくれました。
 今後は、公募の市民団体の皆さんのご協力を得て、活動内容や人権尊重を含む講習会受講を基礎とした「市民協働安全安心パトロール」の取り組みを開始します。三鷹市を、災害や犯罪の発生しにくい、真に「安全安心なまち」とするためには、市民の皆さんの大いなるご参画とご協力が必要です。
 一人ひとりの力は小さくても、集まればきっと「まちの安全安心度」を高めることができると信じます。

第32回 平成16(2004)年8月1日公開

アテネに輝け 三鷹市ゆかりの選手たち
清原市長と市原則之さん
清原市長と市原則之さん

 7月15日、三鷹市役所の1階ロビーに、8月にアテネで開かれるオリンピックとパラリンピックに出場が決まった三鷹市ゆかりの選手の皆さんや役員の方をお迎えして、「激励会」を開きました(詳細は今号6、7面参照)。
 緊張の中にも笑顔が溢れている選手の皆さんをみていると、激励されたのは、むしろ私たちの方だったような気もします。選手の皆さんは、「落ち着いているのでメダルが取れるような気がします」「皆さんに、夢、希望、感動をあげたいと思います」「目指しているのは金メダルです」とはっきりと言われました。国内外の競技会で鍛えられた皆さんには、オリンピック出場のプレッシャーをはねのけるというより、むしろそれを力に変える「強さ」があると感じました。
 後日、ソフトボールの審判員として選出された方や、サッカーに選出されたFC東京の選手にもお目にかかりました。パラリンピックに出場される射撃の選手の方には8月にお目にかかる予定です。
 さて、今回の激励会の開催は、三鷹市民である、日本オリンピック委員会常務理事・ゴールドプラン委員長の市原則之さん(写真右)のご理解とご協力が大きな支えでした。体育協会や体育指導委員の皆さん初め、多くのご協力に感謝します。
 スポーツを愛し、日本を愛し、三鷹市を愛する気持ちで一つになった激励会、そこから得た感動を、今年の夏の応援へと結びつけたいと思います。選手の皆さんの全身全霊をかけた躍動、そのドラマの先に見事なメダル獲得があればと願っています。

第33回 平成16(2004)年8月15日公開

三鷹市民の箱根の『別荘』に出かけてみませんか
箱根みたか荘前で
箱根みたか荘前で

 今年の夏は、30度を優に超す高温の日が続いて、まさに「避暑」という言葉が必要であると感じました。そんなある日、私は初めて「箱根みたか荘」に、日帰りでしたが足を運んでみました。
 東名高速から、小田原・厚木道路を抜けて箱根に入ると、急に空の青さが増してきて、大空が近くなったような気がします。そして、高原ならではの豊かな自然が包んでくれます。
 箱根みたか荘は、そんな箱根の中でも、山と緑を見渡せる高台にある地上2階地下1階建の建物です。玄関を入ると、吹き抜けの全面ガラスの向こうに、毎年8月16日に行われる「大文字焼き」の「大」の字がくっきりと見えます。
 建設当初より、車いす利用者にも対応するバリアフリーの設計がなされており、障害者用の洋室も一室あります。
 食事のメインは、何と言っても小田原漁港の新鮮な魚介類です。各部屋は、4人程度の家族がゆったり泊まれる広さです。お風呂は、庭先でくみ上げている源泉からのかけ流しのお湯が好評です。肌と疲労回復に効能がある塩泉で、ガラス窓の向こうには壮大な風景が広がります。
 一度利用されると気に入って、何度も繰り返して利用されるいわゆる「リピーター」の市民も少なくないということです。私もほんのひと時でしたが、心も体も癒されました。
 箱根みたか荘は、いわば市民の皆さんの『別荘』です。皆さんも、四季折々の自然を楽しみながら、日頃の疲れをぜひ癒してください。

第34回 平成16(2004)年9月5日公開

地域を結ぶ支え合い
三鷹阿波踊り大会の様子
三鷹阿波踊り大会の様子

 アテネオリンピックでは、三鷹市ゆかりの内柴正人選手(柔道66キロ級)、鈴木桂治選手(柔道100キロ超級)、塚原直也選手(体操団体)が見事に金メダルを獲得され、大いに元気をいただきました。
 8月21、22日は37回目を数える「三鷹阿波踊り大会」が、駅前中央通りで開かれ、私も「三鷹市役所連」の一員として、両助役と一緒に踊りの列に加わりました。沿道には、三鷹市が廃棄物の最終処分場をお願いしている日の出町の町民の皆さんも応援をしてくれました。「多摩はひとつなり」と呼ぶ事業で三鷹市が招待させていただき、感謝しました。日の出町と三鷹を結ぶ支え合いの交流です。
 当日はかねてより友人で、阿波踊りの本場でもある徳島県の飯泉知事から応援メッセージをいただきました。徳島県はこの夏台風で多くの被害を受けていることから置かれた会場の募金箱には、義援金が市民の皆さんから寄せられました。阿波踊りのご縁の徳島と三鷹を結ぶ支え合いの交流です。
 8月末の東京都市長会では、来年2月の避難解除が決定された三宅村村民の帰島に向けた義援金について、積極的に取り組むことで一致しました。市長会は、区や町村と共に「東京都義援金事業配分委員会(委員長:東京都福永副知事)」の取り組みを推進します。帰島が決定される直前の7月初めに、私は三宅村の平野村長と懇談する機会を得ました。9月1日は三宅島全島避難四周年であり、都内に分散避難している村民の皆さんの帰島と復興への熱い思いを、村長のお話からひしひしと感じました。地域を結ぶ支え合いの心で、ご一緒に応援していきたいと思います。

第35回 平成16(2004)年9月19日公開

よみがえれ、桜の木
桜の木を切る様子
桜の木を切る様子

 9月になり、朝夕の涼風や虫の音が伝えてくれる秋の訪れが、猛暑の夏のあとだけに、四季の変化のある日本に生きる幸いを私たちに実感させてくれます。私たちの暮らしの中では、節目節目に「思い出の木」があります。中でも入園式や入学式を祝ってくれる桜の木は、多くの人にとってことのほか印象的な木です。
 現在、農業公園となっている「新川みどりの広場」にも、市民の皆さんの思い出に生きる桜の木がありました。公園開設に当たって園内の木々の移植が必要になりましたが、そのうちの桜の木の一本は内部が傷んでいたので、移植も延命も難しいことがわかりました。そこで、残念ながら伐採する必要が生じました。
 このたび、伐採された桜の木を、農業公園のベンチなどとしてよみがえらせようと一つのグループが結成されました。その活動は環境の循環をめざす取り組みとして「三鷹市環境基金」の助成事業と決定しました。
 9月には、趣旨に賛同した子どもたちが、宇都宮市からかけつけた木工の専門家黒崎啓弘さんの指導により、日本古来の道具「前挽大鋸(まえびきおが)」という大きなのこぎりを使って作業をしました。私も見学に行き、のこぎりを少しだけ使ってみました。
傷んでいる部分をはずし、よみがえらせる作業を通じて、子どもたちは桜の木の再出発に協力しました。農業公園では、この秋、ベンチなどになってよみがえった桜の木が、新しい思い出を作ると思います。

第36回 平成16(2004)年10月3日公開

夢と感動をありがとう!
感謝状贈呈の様子1
感謝状贈呈の様子1

 7月15日、アテネオリンピック、パラリンピックに参加が決まった三鷹市ゆかりの役員、選手の皆さんの激励会を市役所一階ロビーで開催しました。さっそうとしたその姿とメダル獲得への決意から、私たちは大きな夢の実現に向かう元気をいただきました。
 その後、市民の皆さんの応援のかいもあって、柔道男子66キロ級で内柴正人選手が、柔道男子100キロ超級で鈴木桂治選手が、そして体操男子団体で塚原直也選手が金メダルを獲得しました。
 三鷹市在住あるいは三鷹市で練習を積まれてきた選手の皆さんの、これまでの想像を超える厳しい練習の努力が「金メダル獲得」という実を結びました。それは、遠く離れたアテネと三鷹を結ぶ、大きな感動を私たちにもたらしてくれました。
 惜しくもメダルを獲得されなかった選手の皆さんも、その正々堂々とした演技やプレーで、審判員の皆さんも公平さを尊重したご活躍で感動を与えてくれました。
 塚原選手は、お父さんの体操総監督・塚原光男さんも金メダリストですので、日本で初めての「親子で金メダル」ということになります。
 私は三鷹市ゆかりの役員、選手、審判員の皆さんが私たちにくださった夢と感動に対して、市民の皆さんの思いを代表して「感謝状」を贈呈しました。
夢を抱いて全身全霊をかけて立ち向かう人たちの栄光と挫折のドラマは、私たちに生きる力と勇気を与えてくれます。役員、選手、審判員の皆さん、応援してくださったすべての市民の皆さんに心から感謝します。

第37回 平成16(2004)年10月17日公開

リサイクルで保つ地球環境
宗像清掃工場の視察をする市長
宗像清掃工場の視察をする市長

 三鷹市では、お隣の調布市と一緒に、不燃ごみの共同処理を目的とした一部事務組合「ふじみ衛生組合」を運営しています。私はその管理者をつとめ、調布市長さんが副管理者をつとめています。
 両市の議会から選出された5名ずつの議員による組合議会で、10月7日、8日の2日間、私は福岡県の「玄界環境組合宗像清掃工場」(宗像市)と「糸島地区消防厚生施設糸島クリーンセンター」(糸島郡志摩町)の視察に行きました。二つの施設は、リサイクルセンター、ガス化溶融施設、埋め立て処分施設を持つものです。
 私にとっては、宗像清掃工場のあり方が特に印象的でした。写真でもお分かりのように、収集されているプラスチックトレイやペットボトルは見事なまでに白く美しい姿でした。プラスチック等はなるべく使わず、使ったら洗浄して出し、リサイクルを徹底するという取組みを目の当たりにして、リサイクルへの意欲を議員の皆さんとともに更に強くしました。
 三鷹市では、来年2月から、ごみの分別の細分化を実施します。これまでもびんや缶等については全市的に分別をしていましたが、さらにペットボトル、プラスチック、雑紙、その他に分ける方式を徹底させ、できるかぎりごみを「資源」にかえる「リサイクル」を進めます。これは、後十年で満杯になる「日の出町の最終処分場」へ少しでも「焼却灰」を持ち込まないために必要な取組みです。
 緑と水と土と、多くの生命を生かすこの地球を保つために、皆さんの更なるご協力をお願いします。

第38回 平成16(2004)年11月7日公開

新潟県中越地震の緊急支援
第一次派遣隊
第一次派遣隊

 10月23日土、抜けるような秋空の下で待ちに待った農業公園がグランドオープン。お祝いにかけつけた沢山の人で会場は賑わいました。公園内の緑化センターにも、当日販売された三鷹産の野菜を求めて行列ができました。
その日の夕刻、新潟県中越地震が発生しました。火災こそ少なかったものの、土砂崩れや道路の流失・家屋の倒壊は激しく、余震が被害を拡大しているとの報道がありました。私は急きょ対策会議を開き情報収集と検討を進め、25日月午前、新潟県栃尾市への緊急支援活動のため、助役を含む9人の職員を災害対策車と緊急物資を積んだ2台のトラックで第一次派遣隊として送り出しました。
 栃尾市は、三鷹市の友好市町である山形県白鷹町の姉妹市であることから、緊急支援を要請されました。安全な道を探しての9時間の行程を経て、派遣隊は一番に支援物資を渡すことができました。
 26日、栃尾市長との協議で帰庁を決定し、栃尾市、長岡市、小千谷市、十日町市などを調査して深夜に無事戻りました。翌27日に9人の派遣職員から私は報告を受け、災害発生直後の被害状況の確認や今後の対応策について協議しました。
 29日には「応急危険度判定員」の資格を持つ職員を、被害の大きな川口町に東京都のチームの一員として派遣しました。
 復興には長い時間を要します。長期にわたる支援を進める必要があります。市役所ロビーには今回派遣した職員の調査報告を展示するとともに、義援金の募金箱も置いています。皆さんの暖かいご協力をお願いします。

第39回 平成16(2004)年11月21日公開

『農業』を守ることの大切さ
第44回三鷹市農業祭にて
第44回三鷹市農業祭にて

 11月6、7日、三鷹市役所の広場や第一体育館を中心に、第44回三鷹市農業祭が開かれました。この夏は記録を更新する猛暑、10月は台風や長雨ということで、農作業は苦労が多かったとのことですが、会場入り口にはみごとな「野菜の宝船」や「キャベツのピラミッド」が歓迎してくれました。これらは東京むさし農業共同組合三鷹地区青壮年部の皆さんの力作です。
 また、農産物・花き・庭園樹などの品評会には、約3千もの丹精の成果が並び、審査の後、多くの市民の皆さんに販売されました。
三鷹市は16.5平方キロの広くはない市域に、今でも約170ヘクタールの農地があって、市民の皆さんに地元の産品を享受していただくという「地産地消」を実現してくれています。農地は、農産物の供給だけでく、災害時の貴重な避難空間であり、緑と土を確保する空間として、重要な役割を果たしています。三鷹市では、このように大切な農業について、市民の皆さんがもっと身近に考え、ふれあっていただくために今年度、農業公園を開設しました。
 園内には実習農園や自由広場、「地産地消」の販売場や研修施設を持つ緑化センターがあります。また、近隣の農業者のご協力を得て、実際に野菜作りや植木作りを学べる体験農園があります。農業公園の運営は、農業者や市民の皆さんによる運営懇談会のご意見を伺って進めていきます。
 三鷹市のような都市で農地を維持し農業を守ることは決して容易なことではありません。市民の皆さんとご一緒に農業を守るまちづくりを進めていきましょう。

第40回 平成16(2004)年12月5日公開

『行政改革度日本一』に輝いて
清原市長
清原市長

 三鷹市では、平成14年度から春に政策評価を中心とした「自治体経営白書」を公表しています。また、平成15年度から「各部の運営方針と目標」を公表しています。これらは、三鷹市の政策の目標や実施状況について市民の皆さんに説明するための取組みです。
 こうした市役所による自主的な評価とその活用や、市民の皆さんへの情報提供と説明責任の果たし方などについて、このたび高い第三者評価をいただきました。
 10月4日に公表された日本経済新聞社と日経産業消費研究所による全国の700余りの市と区を対象にした「行政改革度」調査で三鷹市は「第1位」に位置づけられたのです。また、11月1日に公表された同機関による「行政サービス」調査では、三鷹市は「第2位」となりましたが、その具体的な部門のひとつである「子育てサービス」では「第1位」になりました。
 この調査は、平成10年から2年おきに実施されているもので4回目となりますが、三鷹市は第1回、第3回に引き続いて3回目の「行政改革度日本一」ということです。昨年市長になった私ですが、おかげさまで安田前市長のときの評価を維持する事ができて本当に嬉しく思っています。
 もちろん大切なのは何よりも市民の皆さんの実感と評価です。4月に実施した第三次基本計画見直しに際した「市民意向調査」では、回答者の約8割が三鷹市を「信頼できる」「住み続けたい」ということでした。日々の市役所の活動、窓口の対応ひとつでこうした評価は大きく変わることがあります。今後も市民の皆さんの満足度が上がるような市政運営に努めたいと改めて強く決意しています。

第41回 平成16(2004)年12月19日公開

中学生の輝く瞳と鋭いまなざし
清原市長と中学生のみなさん
清原市長と中学生のみなさん

 今年、私は多くの中学生と出会いました。そのたびに、私は、中学生の瞳の輝きとまなざしの鋭さを感じました。青春のただ中を駆け抜けている中学生の魂から、私は「生きる力」をもらいました。
 6月の第二中学校の運動会では「元気はつらつなレース」が展開されていましたが、私を笑顔と拍手で歓迎してくれました。
 8月の「市長と語り合う会」では、第一中学校を初め10人の中学生が、通学路の安全や自転車駐輪問題など、身近な生活課題について、自らの体験を通して問題提起をしてくれました。
 9月1日に第六中学校校庭で実施された「総合防災訓練」には、六中の全生徒が、昼間の災害発生時の中学生の役割を想定して多様な訓練に参加してくれました。
 同じく9月の「敬老のつどい」では、第三、第四中学校など各中学校の生徒の皆さんが、高齢者へのお茶出しや会場案内をして安全な運営に貢献してくれました。
 第五中学校の皆さんは高齢者支援施設でエプロンを付けてボランティアをしていましたし、第七中学校の吹奏楽部の皆さんとは地域の3つの行事で元気な演奏を聞かせてもらいました。
 秋の「中学生の意見発表会」、年末の「中学生の税についての作文コンクール」では、先入観にとらわれず、伸びやかに「みずからも社会を担う責任感」の自覚が含まれている中学生の意見を、とても頼もしく思いました。
 次代を担う中学生の息吹を、常に前向きに活かすまちにしたいと思います。

第42回 平成17(2005)年1月1日公開

輝け!三鷹の子どもたち
清原慶子市長
清原慶子市長

 新年おめでとうございます。
 昨年末、市内の小中学生の皆さんに「地域安全マップ」をお渡しました。このマップは通学路や遊び場の安全に関する情報を学んで、外で元気に遊んでほしいという思いを込めて作成したものです。
 昨年は、子どもをめぐる痛ましい事件が相次ぎ、そうした報道に接するたびに地域社会を守る責任の重さを痛感しました。しかし、こうした時代にあっても、三鷹の子どもたちには、市内の緑に恵まれた自然を享受し、豊かな経験を積み重ねて、「生きる力」を培ってほしいと願っています。
 思いを同じくする市民のみなさんのご協力によって、昨年9月から「安全安心・市民協働パトロール」が始まりました。4月にオープンした「農業公園」も、都市農業の意義を実感していただくとともに、未来の子どもたちに豊かな環境を残していくための取り組みです。
 また、今年は、小中一貫教育校構想の開設準備や絵本館整備に向けた具体的な検討も始まります。
 春には、市民のみなさんのご意見を反映した「第3次三鷹市基本計画」の改定が確定します。私も、4年間の任期の折り返し点を迎えます。平成22(2010)年度までを計画期間とするこの計画を、市民のみなさんとの協働によって着実に進めて、子どもたち一人ひとりが輝き、心豊かに、たくましく育つまちの実現に全力を尽くしてまいります。

第43回 平成17(2005)年1月16日公開

消防団がある三鷹の強み
出初式で消防団のみなさんと
出初式で消防団のみなさんと

 三鷹市には、10個の消防団分団があります。消防団員は、本団が竹内政行団長以下副団長3人、各分団が分団長を含めて20人ずつ、全体で204人です。それぞれ正業を持ちながら、三鷹消防署と連携して日々訓練を重ねつつ、寒風吹きすさぶ中の歳末特別警戒をはじめ防火防災活動に精励し、いざというときには消火活動に取り組んでくれています。
 昨年、三鷹市消防団は、消防署と連携した効果的な消火活動の実績と焼失面積の大幅な減少などの成果が高く評価され、「第八方面本部長賞」を2回、三鷹消防署長賞を延べ16回受賞しました。さらに1月9日実施の「出初式」の際には、東京消防庁消防総監から「特別優良表彰」を受けました。
 三鷹市では、新潟県中越地震の発生直後の昨年11月20日に防災協定提携の防災関係機関と「機関連携訓練」を実施しました。その際にも消防団は、本部体制において市役所とともに基幹的役割を果たし、大変力強く活動しました。
 1月17日には阪神淡路大震災から10年になりますが、私は、三鷹市消防団が、仕事を持ち、他の地域活動を果たしつつ、全力で市民の皆さんの「安全安心」のために尽くしてくれているという「強み」が、まさに防災力を高めていると痛切に感じています。
 ここで、御礼を申し上げます。1月10日の成人の日、私は市役所職員ボランティアと一緒に、三鷹駅南口駅前でスマトラ沖地震の津波による被災地への募金活動を実施しました。多くの義援金をいただき感謝です。今後も救援・復興支援へのご協力をお願いします。

第44回 平成17(2005)年2月6日公開

情報都市づくりで「世界のトップ7」へ
スピーチをする清原市長とザカリアICFディレクター
スピーチをする清原市長とザカリアICFディレクター

 新年早々嬉しいお知らせがあります。NHKのニュース等でご覧になった方も多いと思いますが、1月19日、米国ハワイ州ホノルルで開催された国際会議で、非政府の国際組織である「世界テレポート連合インテリジェント・コミュニティ・フォーラム」から、三鷹市が情報都市づくりで、「2005年世界のトップ7」に選出されました。これまでの「民・学・産・公」の「協働」による取り組みが評価されたものです。
 私はその会議に市議会の久保田議長とご一緒に参加し、受賞7地域を代表して三鷹市の取り組みについてスピーチをしました(写真)。
 私は三鷹市が1980年代半ばに当時の日本電電公社による「光ファイバー」を活用した「INS実験」を実施した際に、調査研究委員会のメンバーとして関わりました。また、1990年代後半には「SOHO CITY みたか」構想推進について、また2002年には「あすのまち・三鷹」推進協議会の設立について、安田前市長に提案したメンバーの一人として、「世界のトップ7」によろこびもひとしおです。
 三鷹市はこれまで、市民の皆さん、民間の皆さんとご一緒に、新しい情報通信技術を、専門家ではなく市民の皆さんや利用する立場に立って、日常生活に真に役立つものにしようと努力してきています。今回評価されたのもこうした協働の積み重ねであることが三鷹市の強みです。
 私は、今回の世界的な組織による第三者評価をいただいた意義を、市民の皆さんが実感できるように、さらに努力を続けたいと思います。

第45回 平成17(2005)年2月20日公開

シルバー人材センターの新拠点が生み出す活動への期待
式典で会員の皆様にお祝いのことばを述べる清原市長
式典で会員の皆様にお祝いのことばを述べる清原市長

 2月15日、三鷹市第一分庁舎の完成と、社団法人三鷹市シルバー人材センターがそこを新拠点とすることを記念する式典を、市と社団法人三鷹市シルバー人材センターの共催で開催しました。
 社団法人三鷹市シルバー人材センターの会員数は現在約1千600人、契約高は約6億円に上り、長寿社会におけるシルバー世代の市民の皆さんにとって有力な活躍の場になっています。
 三鷹市では、平成15年度から毎月2回発行している「広報みたか」の全戸配布を委託しています。市議会ではその前から「議会だより」の全戸配布を委託しています。
 昨年開かれた社団法人三鷹市シルバー人材センターの役員および地域班長の皆さんの研修会で、参加されたある会員は、「80歳を過ぎたけれど、規則正しく広報紙の配布をすることで健康保持ができるし、配布の際に市民の皆さんから『お疲れ様、ありがとう』と声をかけてもらうのが嬉しい」と私に話してくれました。
 近年の会員数の増加と事業拡大の傾向の中で、昨年まで使用していた拠点が狭くなっていたことから、建て替え時期にあたっていた第一分庁舎の完成と共に新拠点としてもらうことにしたものです。
 高橋七郎会長は、当日の挨拶で、今後は三鷹市が市政の最重点プロジェクトとしている「子ども・子育て支援」に一役買うため、経験ある会員の研修に努め、「子育てサービス」の領域に新たな挑戦をしたいと話していました。
 少子高齢社会の課題解決に、シルバー世代自身が主体的に関わってくださるのは心強いことです。今後の展開に期待したいと思います。

第46回 平成17(2005)年3月6日公開

新年度の施政方針
清原慶子市長
清原慶子市長

 昨年は、国内においては台風や新潟県中越地震などの大きな災害が起こるとともに、海外でもインド洋スマトラ沖地震による大津波によって未曾有の大きな被害がもたらされるなど、「自然の猛威」の恐ろしさを改めて痛感させられた年でした。また、国内の経済についても、国は「長い低迷から脱し、成長の姿が見え始めた」と表明しているものの、景気回復の実感を未だ得られないだけでなく、地域における雇用環境も依然として厳しい状態が続いています。
 このような中で、市民の安全を守り、まちの活力を高めることによって、「安心して、いきいきと暮らせるまち」を実現することの重要性を、私は改めて強く感じています。
 平成17年・西暦2005年は、「戦後60年」の年、また、「市制施行55周年」の年という節目の年にあたります。さらにこの年度は、昨年から取り組みを行っている、第3次基本計画の改定、行財政改革アクションプラン2010の策定、そして自治基本条例(仮称)の制定という「3つの改革の柱」の総仕上げを行うとともに、それらを着実に前進させる重要な年です。
 これまで市民の皆さんとともに進めてきた三鷹市の協働のまちづくりについては、昨年は、日本経済新聞社等による行政革新度調査で前回に引き続いて第1位になるとともに、今年の1月にはWTA―世界テレポート連合という国際的な組織から、情報都市づくりの分野で三鷹市が世界の「トップ7」に選ばれるなど高い評価をいただくことができました。私としては、このような評価を市民の皆さんとともに喜びつつも、今後も継続的に改革・改善を積み重ね、社会経済状況の変化や市民の皆さんのご期待やニーズに迅速かつ的確に対応するために組織能力の向上に努めたいと考えています。つまり、私たちは常に謙虚に学び、改革・改善に挑戦する「学習する組織」として、現在の課題を直視し、その課題の解決方向を明らかにして、将来に向けた優れた活動を創造していくことをさらに求められているということです。
 第3次基本計画の改定においては、市民の皆さんから寄せられたご意見を踏まえ、従前の4つの最重点プロジェクトである「バリアフリーのまちづくりプロジェクト」、「子ども・子育て支援プロジェクト」、「協働のまちづくりプロジェクト」、「IT活用プロジェクト」に、新たに「安全安心のまちづくりプロジェクト」と「地域ケア推進プロジェクト」の2つを加えて「6つの最重点プロジェクト」を設定し、「選択」と「集中」による経営資源の重点化を図りました。
 台風や地震などの大きな自然災害や全国で相次ぐ凶悪事件の発生、そして子どもや高齢者をめぐる様々な問題の進行という昨今の社会状況を鑑みると、これらの最重点プロジェクトを「選択」する意義を確信するとともに、改めてこれらの課題の重要性を痛感いたします。今を生きる人々が、将来にわたって安心し、いきいきと自立して暮らせると実感できる地域社会を育むことが、次世代を担う子どもを生み育てたいと思う環境を創ることにつながります。そして、それこそが自治の原点である地域への愛情を育むのだと思います。今こそ三鷹市は、世界への視野を持ちながらも、市民の皆さんと共に知恵を絞り汗を流す協働をとおして、地域への愛情、すなわち「三鷹愛」を育み、「安心して、いきいきと暮らせるまち・三鷹」を創っていきたいと思います。
 本年度は、文字どおり、こうした協働のプロセスによって、安全安心パトロールの拡充や地域ケアの支援体制の確立などに取り組みます。また、子育てと教育環境の整備を図るために、保育園等の子育て支援施設を整備するとともに、小・中一貫教育校の開設に向けた研究や第一小学校のスーパーリニューアル事業などを進めます。
 また、第3次基本計画の推進においては、どの課題も市民の皆さんとの協働・連携が不可欠ですが、「民学産公」の拠点として、また、三鷹のまちの活力の再生とより高度な生涯学習の機会を提供するために、三鷹駅南口第12地区協同ビル内に三鷹ネットワーク大学[インキュベート施設](仮称)を開設します。
 「市制施行55周年」を迎えるにあたり、11月には「みたか自治シンポジウム(仮称)」を開催し、本年度に議会提案を予定している自治基本条例(仮称)の課題も踏まえて、これからの三鷹市の自治の課題と展望について、市民の皆さんと共に考えていきたいと思います。
 「市制施行55周年」を新たな飛躍の契機として、更なる成果を生み出し、将来に向けて優れた活動を創造し続ける自治体を目指します。そして、市民の皆さんと目標を共有し、責任を担い合う協働のまちづくりを進めることによって、協働、感動、躍動が息づく「輝くまち三鷹」、皆さんが愛する三鷹のまちを創っていきたいと思います。

第47回 平成17(2005)年3月20日公開

三鷹消防少年団のりりしさ
卒・入団進級式にて元気な子どもたちとの集合写真
卒・入団進級式にて元気な子どもたちとの集合写真

安全安心のまちづくりプロジェクト、子ども・子育て支援プロジェクトを最重点に進めている三鷹市には、子どもたちを対象にした取り組みだけでなく、子どもたち自身による活動や活躍もあります。
たとえば、三鷹消防少年団もその一つです。これは主に小学校4年生から6年生までの男女両方の小学生で構成されていますが、2年後に創立30周年を迎える歴史ある組織です。事務局は三鷹消防署警防課防災係で、現在4月からの新入団員を募集中です。
  訓練では、消防の仕事や防火防災に関する知識を学んだり、救命救急のためのロープを使った技術や初期消火技法などを体得したりしています。
  毎年1月の三鷹市消防団出初め式の際には、こうした消防技術の演技をしています。
  団員は、活動を通して命の大切さ、それを守ることの意義について学ぶとともに団体活動・奉仕活動で心身を鍛え、責任感を身に付けています。
  こうした活動が防火防災意識の普及啓発に大きな役割を果たしています。
  団長は前三鷹市消防団長の岡田源治さんで、指導者は消防署の皆さんや消防少年団OBを含むボランティアの皆さんです。
「自分たちの地域は自分たちで守る」という考え方のもと、熱心に活動している消防少年団の皆さんの笑顔はまさに輝いて、その姿には「りりしさ」さえ感じます。
  私はこのまっすぐな志を持った小学生団員の皆さんを心から応援したいと思います。