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清原けい子と三鷹市民の皆様とのお約束2007年版

「みたか新時代」の4つの柱
~時代が大きく動く今こそ、新しいまちづくりの時~

 戦後60年を経た日本は、高度成長の時 期に整備された、道路や公共施設などの基本的な都市基盤、すなわち「まちのハード」部分が古くなるとともに、さまざまな法律や制度などの「まちのソフト」 部分も同様に時代にあった変革を必要としています。そして、今年は、いよいよ「団塊の世代」の皆様が定年となることから言われている「2007年問題」 の、まさにその年を迎えています。まさに市民の皆様の生活も大きな転換期に来ていると言えます。これからの数年は、社会に大きな変化が集中する時期であ り、新しいまちづくりを始めるチャンス到来でもあります。私たちのまち、三鷹をより良いまちにするために、私は、常にプラス思考で歩みたいと思います。

1 まちのハード面では、「再生・再構築」に取り組みます

  最初に、まちの「ハード」について考えてみましょう。東京のまちは、その大部分が昭和39(1964)年の東京オリンピック開催に合わせて形成されまし た。三鷹市では、1960年代に人口が爆発的に増えた時期に都市基盤の整備が行われてから、約40年が経過しています。公共施設や道路、上下水道などにつ いて、三鷹の歴史を振り返りつつ、まち全体をどのように再構築していくかを考える時期に来ています。
 限られた財源の中で、都市基盤の「再生・再 構築」を行うためには、特に公共施設の保全、活用やその再配置まで視野に入れた、「ファシリティ・マネジメント(公共資産の管理)の推進に関する方針」を 策定する必要があります。早期にその策定を図り、その方針に基づいて、計画的、段階的に整備を進めます。総合スポーツセンターの建設や市民センターの改修 等については、その検討の中で方向性を示していきます。

2 まちのソフト面では、市民生活を守るために「三鷹独自の支援策」を実施します

  まちの「ソフト」については、国の制度や法律の変化への対応や独自の制度づくりが重要です。2007年以降、国の施策では様々な法改正や制度改革が進めら れようとしています。介護保険法や障がい者自立支援法などに関わる国政レベルでの改革の中には、市民の皆様に新たなご負担を求めるものもあり、地方分権の 流れの中で、市民の皆様に最も身近な基礎自治体である三鷹市への期待は大変大きいと感じています。時代が大きく動く時に、急激な変化で市民の皆様の生活が 大きな影響を受け過ぎることは好ましくありません。限られた財源を工夫して、三鷹市独自の支援方策(セーフティネット)を用意し、市民の皆様の生活を守る 役割を果たします。そして、国や東京都に対しても、制度改革が必要な場合には、積極的に問題提起を行っていきます。

3 最も大切な財産は「人」、参加と協働が日常化するまちをつくります

  情報化や都市化が進む三鷹市にあって、最も大切な財産は、「人」です。そのために「人財」づくりの施策の一環として、子ども・子育て支援の充実と教育改革 が重要だと考えています。子どもと子育て中の家庭が生き生きと暮らせるまちであることが、まちを元気にすることは言うまでもありません。そこで、小中一貫 教育の全市への展開を行う三鷹市では、次世代を担う子どもが本当に必要な「人間力」を身につけるための学びを、学校教育の現場だけではなく、家族や地域社 会全体で支援できるような体制づくりを進めます。
 高齢化に際しては「2007年問題」に代表されるような、退職(リタイア)した世代の市民の皆 様が数多く地域社会へ戻ってくるこの機会が、まちの総合力アップのためのチャンスだと捉えています。今まで以上に豊富な「人財」が地域で活躍することにな ります。たとえ平均年齢という意味では上昇しつつも、三鷹市の元気を増して行くことにつながると考えています。そのためにも、三鷹ネットワーク大学や市民 協働センターをはじめ様々なNPOや団体等の皆様と連携して支援事業を進めます。
 三鷹市は、全国的に見ても国際的に見ても、地域の「人財」が多 方面に活躍し、「参加と協働のまちづくり」を進めている都市と言えます。「人」すなわち市民の皆様こそが財産である三鷹市では、その「人財」が「協働の パートナー」となり、市民の皆様のご活躍がますます「まちの活性化」につながるように、参加と協働の機会の拡充に努めます。

4 徹底した行財政改革を行い、「行政革新度・日本一」の市政運営をさらに進めます

  多様な新しい課題を解決するために新しい政策や事業の展開を図る必要があります。そして、それらを実行していくためには多額の経費がかかります。そこで、 限られた財源をどのように活用して行くのかという視点で、改めて全ての事業の見直しを図るとともに、「選択」と「集中」で効率的な施策展開と市民の皆様へ のサービスの質の向上を目指します。創造的な自治体経営によって、今まで以上に効率的であるだけでなく、今まで以上の質と量を確保できるサービス提供のあ り方を実現させ、「行政革新度・日本一」の市政運営を進めます。

◆そして、自治の主人公は市民の皆様です

 私は20代の 学生時代から30年、三鷹市の参加と協働のまちづくりに一人の市民として関わってきました。その過程を通して、市民の皆様が、それぞれの立場の違いを超え て、自分たちのまち三鷹をより良くして行くために、たゆまぬ努力をされてきたことを身近に体験して来ました。そして、市長という職責を果たす4年間の経験 を経て、まちづくりの主人公は市民の皆様お一人おひとりであることを常にひしひしと感じつつ、だからこその市長の責務の重さを痛感して来ました。
  市民の皆様とともに、解決困難な課題をご一緒に考え、三鷹の未来を共に創っていくために、これからも努力を続けてまいります。これからの4年間、市長とし て具体的に実施したいと考えている事業は多岐にわたります。その中心的な事業は、次にお示しする財政水準を維持しつつ、5分野にわたる36の重点事業で す。これらの事業については、平成19(2007)年度に改定を予定している「第3次三鷹市基本計画(改定)」の見直しの中で、市民の皆様の声を反映する 参加と協働の過程を経て、さらに精査していきたいと考えています。

◆「カキクケコ」の5つの主な政策

 次の4年間で、私が実行を予定している「5つの主な施策・36の重点事業」は次のとおりです。これらの重点事業については、第3次基本計画の第2次改定等の中で、市民参加を経ながらさらに明確化していきます。

◆カ : 活力あるまちづくり
(1) 頑張る商店会への支援強化

「商 店街の活性化及び商店街を中心としたまちづくりの推進に関する条例」に基づき、商工会や商店会連合会と連携しながら商店会未加入問題や空き店舗対策、駐車 スペースの確保や後継者問題などに取り組みます。また、商店会連合会が行う全市的なセールなど、頑張る商店会の取り組みへの支援を行います。
4年間の目標 「頑張る商店会」への総合的な支援の実施

(2) 工業・新産業への支援

三 鷹のまちに活力を与える様々な産業について、バランスの取れた振興を図り、産業と生活が共生する都市の創造に向けて、市民・事業者・関係団体と協働で「価 値創造都市型産業」の振興を進めます。また、引き続きSOHO事業者の拡大を目指すとともに、多様な地域産業の創出と雇用の拡大を図るため、コミュニティ ビジネスサロンの相談事業や三鷹ネットワーク大学の研究開発事業等において、地域をベースにした多様なビジネスの起業化や連携を支援していきます。
4年間の目標 起業者の増大、企業間連携の促進

(3) ユビキタス・コミュ二ティの新展開

情 報通信技術を活用し、市民が生活の利便性や快適性の向上を実感できる地域社会の構築を目指し、「ユビキタス・コミュニティ推進基本方針」に基づく各種施策 に取り組みます。この事業の推進にあたっては、国のIT新改革戦略との連携を図り、様々な支援策の活用を進めるとともに、民学産公の連携により事業を展開 します。
4年間の目標 「ユビキタス・コミュニティ推進基本方針」の策定と展開

(4) 都市型農業への支援 

新 鮮な農産物の提供、都市における緑地の保全、農文化の継承など、多様な側面を持つ都市農業の振興のために、引き続き農業関係団体と連携して調査研究を進 め、新しい都市農業のあり方を三鷹から提起していきます。特に農業公園・市民農園等の拡充、生産緑地の維持・保全、農業ボランティアの養成、農作物のブラ ンド化等について重点的に支援します。
4年間の目標 農業公園・市民農園の拡充、生産緑地の維持・保全、農業ボランティアの養成

(5) 観光振興事業への支援

市 立アニメーション美術館、国立天文台、都立井の頭恩賜公園、新選組の史跡など、三鷹の地域資源を活用した観光振興に取り組み、三鷹の魅力を市内外に情報発 信をします。また、「みたか都市観光協会」に対して、「三鷹阿波踊り40周年記念事業」の支援を図るなど、観光協会と連携した観光振興事業を進めます。
4年間の目標 みたか都市観光協会と連携した観光振興事業の実施

(6) 三鷹駅・三鷹台駅周辺等のまちづくりへの支援

三 鷹駅前地区の市街地の活性化に向け、三鷹センター・文化劇場跡地(三鷹駅南口中央通り東地区)や南口西側地区の再開発事業に対して支援を行います。また、 三鷹台駅前周辺地区は、まちづくり条例に基づくまちづくり推進地区の指定を図り、三鷹台駅前周辺地区整備基本計画の策定し、まちづくりを進めます。
4年間の目標 三鷹駅前地区の再開発の推進、三鷹台駅前周辺地区整備基本計画の策定・実施

(7) 国立天文台のさらなる公開の推進

平成18年に締結した「国立天文台敷地の地域開放の全体計画策定に関する覚書」に基づき、敷地内の良好な自然環境や1号宿舎等の施設についての保全と利活用を進め、地域公開の拡大をさらに推進します。
4年間の目標 国立天文台のさらなる公開と活用の推進

(8) 太宰治プロジェクト等の展開

三鷹市ゆかりの作家太宰治について、平成20年度に没後60年、平成21年度に生誕100年を迎えることから、太宰治顕彰事業の企画展などの各種のプロジェクトを実施します。
4年間の目標 太宰治顕彰事業の企画展などの各種プロジェクトの実施

(9) 「花と緑のフェスティバル(仮称)」の開催

「緑と水の公園都市」を実現するために、これまでガーデニングコンテストを開催してきましたが、さらにそれを全市的な緑化運動として展開していくために、「花と緑のフェスティバル(仮称)」を開催します。
4年間の目標 「花と緑のフェスティバル(仮称)」の開催

(10) エコ・ミュージアムの展開と郷土資料の公開の拡充

地域文化財の保存・活用を図るための「エコ・ミュージアムモデル事業」を実施します。また、子ども林間研修広場(なんじゃもんじゃの森)内の収蔵庫にある民具や、大沢の里整備事業に関連して寄付を受けた古民家や民具などの収蔵物の公開を進めます。
4年間の目標 エコ・ミュージアムの展開と郷土資料の公開の拡充

◆キ : 協働と参加のまちづくり
(11) コミュニティ活動への支援拡充

更なるコミュニティの活性化をめざし、住民協議会や町会・自治会等の地域自治組織による新たなまちづくりや連携のあり方を検討します。また、町会・自治会等の地域自治組織が実施する先導的な活動を支援するために、支援・助成制度の拡充を図ります。
4年間の目標 コミュニティ活動の新たな展開に向けた検討、自治会・町会の先導的活動への支援・策の拡充

(12) 市民協働センターの協働運営の推進

市 民協働センターの協働運営を進めるために、引き続き運営方法の検討を行います。市民活動団体に対して相談に応じるコーディネーターを設置します。また、市 民の皆さんに対する協働や市民参加の窓口機能を強化するために、事務局に市民スタッフを配置するとともに、「協働推進ハンドブック(市民向け)を作成しま す。
4年間の目標 コーディネーターと市民スタッフの配置、「協働推進ハンドブック(市民向け)」の作成

(13) 新しい協働のあり方の検討

市の将来構想である基本構想と第4次基本計画について、新たな計画の策定における協働のあり方について検討を行います。長期的・継続的視野に立って、将来的な政策・事業の枠組みや行財政改革、人財育成などに関する新たな制度づくりに着手します。
4年間の目標 基本構想の見直しと第4次基本計画の策定時における協働のあり方の検討

(14) 花と緑のサポート組織の発足

花と緑にあふれたまちづくりを協働で進めていくために、市民、農業者、ボランティアの皆さんなどによる、新たなサポート組織を設立します。
4年間の目標 花と緑のサポート組織の発足

(15) 緑と水の総合施策の展開

「緑 と水の公園都市」の実現を図るため、大沢の里では古民家の保存・活用や水車の保全と一般開放の拡充を図ります。牟礼の里、丸池の里では段階的な整備を、連 雀中央公園では用地買収後、最終整備を行います。また、統一したデザインによるルートサインを全市的に整備するとともに、美しい街並みや景観形成のための 制度づくりや地区計画制度の活用に取り組みます。
4年間の目標 ふれあいの里等の整備の推進、ルートサインの整備、景観形成等の制度検討、地区計画制度の積極的な活用

(16) 三鷹ネットワーク大学による人財育成機能等の強化

平 成17年に開設した三鷹ネットワーク大学について、教育・学習機能として引き続き講座の充実を図ります。研究・開発機能では、「民学産公」協働研究の推進 と創業支援などを行うとともに、「まちづくり総合研究所」と「教育・子育て研究所」を立ち上げます。またeラーニングの導入や職員研修を実施し、人財育成 の充実を図ります。
4年間の目標 「まちづくり総合研究所」と「教育・子育て研究所」の立ち上げ、eラーニングと職員研修の実施

(17) 図書館の情報化とネットワーク化の推進

現 行の図書館コンピュータ・システムの再構築を行い、図書検索サービスの高速化など市民の利便性の向上を図ります。また新しい資料情報管理システムである ICタグの導入、インターネットを活用した在庫予約サービス、利用者用パソコンの増設など、ユビキタス・コミュニティにふさわしい一層のサービス拡充に努 めます。
4年間の目標 図書館コンピュータ・システムの再構築とネットワーク化の推進

◆ク : くらしを守るまちづくり
(18) 安全安心のパトロールの強化

安 全安心体制の確立を図るために、市民、事業者等の協力を得て展開してきた安全安心・市民協働パトロールのさらなる拡充を図るとともに、登録団体への安全安 心パトロール車の貸し出しの実施やパトロール拠点の整備の検討なども行っていきます。また、総合的な安全対策の所管組織等の検討を行います。
4年間の目標 安全安心・市民協働パトロールの拡充、総合的な安全対策の組織等の検討

(19) 子どもの安全対策の強化

学校の総合的な安全対策を推進するために、学校安全指導員(スクールエンジェルス)の充実を図るとともに、地域安全マップの活用などを進めます。また、民間事業者の協力も得ながら、ICTを活用した子どもの安全対策を進めます。
4年間の目標 学校安全指導員(スクールエンジェルス)の充実、総合的な安全対策の推進、ICTを活用した子どもの安全対策の確立

(20) 防災センター機能と防災体制の強化

災害対策本部の体制強化を図るために、災害対策本部の中核となる防災センター機能の充実・強化に努めます。また、総合的な防災体制の強化を図るために、地域防災計画の改定、防災マップ・洪水ハザードマップの作成と活用などを行います。
4年間の目標 防災センター機能と防災体制の強化

(21) 新ごみ処理施設の建設

ふじみ衛生組合を事業主体とし、調布市と共同により、平成25年度の新ごみ処理施設稼働に向けて新ごみ処理施設の建設を進めるとともに、既存のリサイクルセンターについても建替えを検討していきます。
4年間の目標 新ごみ処理施設の建設の推進、リサイクルセンターの建替え検討

(22) 分別の徹底とごみの有料化の検討・実施

「リ サイクル協力店制度」や「ごみ減量・マイバッグキャンペーン」の実施、資源集団回収事業の拡充などを行い、ごみ減量・資源化に積極的に取り組みます。ま た、平成17年から実施しているごみの新しい分別収集の効果の検証やごみ処理経費の分析を行い、広く意見を聴きながら家庭系ごみの有料化の検討と導入を図 ります。
4年間の目標 ごみ減量・資源化の推進、ごみの有料化の検討と実施

(23) 新エネルギーの利用・地球温暖化防止対策の拡充

快 適な環境を保全するための公害対策に加えて、地球温暖化防止など地球環境問題に対する足元からの行動としての省エネルギー対策事業や、クリーンな新エネル ギーの有効利用を進めます。また、本庁舎等の環境マネジメントシステムを運用し、ISO14001の認証を継続し、環境安全都市を目指します。
4年間の目標 新エネルギーの利用の推進と地球温暖化防止対策の拡充、ISO14001の認証を継続

(24) 安全で楽しく歩けるみちの整備

道 路の整備については、バリアフリーに配慮した歩行空間の高品質化と、ベンチの設置などアメニティ空間の確保を図り、安全・快適で楽しく歩けるみちの整備を 進めます。また既設の歩道や遊歩道については、歩行者の安全確保とバリアフリー化を進めるとともに、生活道路とコミュニティ道路、遊歩道等のネットワーク 化を図ります。 
4年間の目標 安全で楽しく歩けるみちの整備の推進

(25) 外郭環状道路対策の検討・要請

東 京外かく環状道路の整備計画に関しては、この間、周辺環境及び市民生活への影響等について調査・検討を進め、国や東京都に要望書や意見書等を提出するなど 三鷹市としての立場を明確に示してきました。今後も、市が要望した環境整備や住民参加によるまちづくりが完全に実施されるよう国・東京都へ要請していきま す。
4年間の目標 市の要望にそった外郭環状道路対策の実現

(26) バスネット構想の推進(コミュニティバス網等の見直し)

平 成18年に策定した「コミュニティバス事業基本方針」に基づき、新バス交通連携システム(みたかバスネット)の整備に取り組みます。路線バスの強化・拡充 とコミュニティバスのルート、運賃等の見直しを図るとともに、乗り換え拠点の充実・整備を図ります。現在試行している北野ルートの本格実施に加えて、三鷹 台、新川中原、西部の3路線についても検討を進めます。
4年間の目標 新バス交通連携システム(みたかバスネット)の整備

(27) 自転車対策の強化

駅 周辺の駐輪場不足解消を目指して、三鷹駅南口と三鷹台駅周辺に新たに駐輪場を整備します。公共交通であるバスの利用促進と鉄道駅周辺への自転車の集積を避 けるため、バス停留所付近に駐輪場を整備し、自転車とバスの乗り換え(サイクルアンドバスライド)を促進します。また、自転車利用者のマナーアップを目指 して、PRの徹底や「自転車安全証」等の改善を行います。
4年間の目標 三鷹駅南口と三鷹台駅周辺の駐輪場新設、サイクルアンドバスライドの促進

◆ケ : 健康長寿のまちづくり
(28) 地域ケア・ネットワークづくり

住 民協議会をはじめとする地域の市民団体との協働によって、社会生活や地域生活に困難を抱える要介護者や障がい者・子育て家庭等に対する総合的な保健福祉 サービスを展開するために、「地域ケア・ネットワーク」づくりを進めます。現行の井の頭住区に加え、新川中原住区などの他の住区においても新たにネット ワークづくりを進めます。
4年間の目標 「地域ケア・ネットワーク」の全市的な展開

(29) 障がい者の自立支援体制づくり

障 がい者が地域で安心して安定した生活を送ることができるよう、「障がい福祉計画」にそって入居支援や就労支援事業等を拡充します。また、障害者自立支援法 の円滑な運営とサービス水準の維持を図るため、国や都へ積極的な問題提起を行うとともに、利用者や事業者に対して負担軽減などの支援策の充実に努めます。
4年間の目標 障がい者の入居支援や就労支援事業の拡充、負担軽減などの支援策の実施・拡充

(30) 歩きやすいまちづくり・みちづくり

高 齢者や障がいのある方が安心して暮らせるまちは、誰にとってもくらしやすいまちです。道路、公共施設等のバリアフリーとICT(情報通信技術)の活用で、 三鷹をユニバーサル・デザインのまちにします。特に歩道やその沿道の段差解消や「ベンチのあるみちづくり」に努めます。 
4年間の目標 三鷹駅前等の公共性・緊急性の高い重点地区でのバリアフリー化の推進、「ベンチのあるみちづくり」における「ほっとベンチ」の設置

(31) 健康・スポーツの拠点づくり

総 合スポーツセンター構想は、健康・スポーツの総合的な拠点としての機能や非常時における防災センターとしての機能等の視点から、建設場所の問題も含め見直 しを行います。暫定スポーツ施設である大沢総合グラウンドについては、本格整備に着手します。また、市民の健康・体力の増進を図り、いきいきとした市民生 活を実現するために、総合型地域スポーツクラブの拡充を進めます。
4年間の目標 総合スポーツセンター構想の見直しの実施、大沢総合グラウンドの本格整備

◆コ : 子ども・子育てのまちづくり
(32) 「子ども憲章」の制定

子どもたちの健やかな成長を図るための基本的な考え方を「三鷹子ども憲章(仮称)」として定めます。この憲章の制定にあたっては、広く周知・啓発とを行うとともに、小中学生や関係団体の皆さんの参加機会の拡大に努めます。
4年間の目標 「三鷹子ども憲章(仮称)」の制定

(33) 子ども支援施策の拡充

子どもたちが健やかに育つ環境をつくるために、「子ども・子育てビジョン(仮称)」を策定するとともに、同ビジョンにそって支援施策の強化や施設の整備・充実に努めます。また、医療費助成、児童手当の拡充等について、引き続き国や東京都に要請、問題提起を行います。
4年間の目標 「子ども・子育てビジョン(仮称)」の策定、同ビジョンにそった支援施策強化や施設の整備・充実

(34) 小・中一貫教育校・コミュニティスクールの展開

「にしみたか学園」として設置した「三鷹方式」の小・中一貫教育校を推進・拡大し、全ての中学校区で小・中一貫教育校を導入します。市立小学校と中学校の教育を一貫して行うことで学習に継続性と総合性を持たせ、地域との連携を深めます。
4年間の目標 小・中一貫教育校の全市的な展開

(35) 子どもの放課後施策の拡充

児童館や学童保育所と子どもの居場所・遊び場づくりとして実施している「地域子どもクラブ」との連携を進めるとともに、事業の充実に努めます。また、中学生の地域における居場所づくりのため、指導員の派遣等にも取り組みます。
4年間の目標 「地域子どもクラブ」へのコーディネーターやアドバイザーの配置

(36) 絵本館の整備・絵本事業の展開

子どもが、絵本等に親しむための場として、「絵本館」を開設します。また「みたか・子どもと絵本プロジェクト推進計画」に基づき、市民との協働による各種先行事業を実施し、絵本に関わる人材育成と地域での絵本活動を一体的に展開します。
4年間の目標 絵本館基本計画の策定と絵本館の整備、「みたか・子どもと絵本プロジェクト推進計画」による先行事業の実施

お約束する財政運営の主な指標

  私は平成15(2003)年に市長に就任した後、「創造的な自治体経営」をいっそう推進するため、平成17(2005)年に「三鷹市行財政改革アクション プラン2010」を策定しました。その中で、健全な財政運営を図るための具体的な目標値を定めていますが、今回、私は2期目の市政運営にあたって、その目 標値をさらに厳しく見直し、健全で安定した財政運営を努めることとしました。
 なお、こうした財政運営の目標値の達成状況については、毎年度発行している「自治体経営白書」等で必ず市民の皆さんに公表していくものとします。

◆経常収支比率――概ね80%台を維持

経 常収支比率とは、人件費等の義務的性格の経常経費に、地方税等の経常一般財源がどの程度充当されたかを見る指標で、財政構造の弾力性を示す指標として用い られます。一般に、70~80%が適当とされ、80%を超えると財政が硬直化してきているとされています。三鷹市では、一定の都市基盤整備が行われ、維持 管理経費が中心となるとともに、市税収入等の大きな伸びも困難なため、80%台の維持を目標としてきました。今回、私は、税収増の点などで、不確定要素も あることから、この「お約束」の中でも現行と同様の「概ね80%台の維持」を目標値とすることとしました。

◆公債費比率――概ね12%を超えないこと

公債費比率とは、標準財政規模に占める地方債の元利償還金(公債費)に充当された一般財源等の割合をいいます。この比率が大きいほど、借金返済のための経費が高いことを意味しており、他の事業等に充てる財源の割合が低くなることを意味しています。
一 般に財政の健全性維持のためには、公債費比率が10%を超えないことが望ましいとされています。三鷹市では、建設事業の進捗等から、平成7年度から公債費 比率が10%を超え、その後、その前後で推移していることから、概ね13%以下という目標値をこれまで設定してきました。しかし、現在、公債費支出がピー クを過ぎ、市債残高も減少傾向にあることなどから、私としては今回さらに厳しく「概ね12%を超えないこと」を目標値としました。

◆実質公債費比率――概ね16%を超えないこと

実 質公債費比率とは、平成18年4月に地方債制度が「許可制度」から「協議制度」に移行したことに伴い導入された指標です。公債費による財政負担の程度を示 すもので、従来の「起債制限比率」に反映されなかった公営企業(特別会計を含む)の公債費への一般会計繰出金なども算入しています。18%を超えると「公 債費負担適正化計画」の作成を前提として許可を受けることになり、25%を超えると地方債の発行自体が制限されます。今回、私は、起債許可に関わるこの重 要な指標を新たに目標値として加えるとともに、「概ね16%を超えないこと」としました。

◆人件費比率――概ね24%を超えないこと

人 件費比率とは、報酬や給料等として支払われる経費が、歳出に占める割合をいいます。この比率が大きいと、やはり財政運営の硬直化につながるとされていま す。三鷹市では、平成12(2000)年度にこの比率が、退職者の増により24.3%とピークになり、 その後、22%未満と良好な数値を維持していま す。こうしたことから、これまで人件費比率については「概ね25%を超えないこと」を目標値にしていました。しかし、今後は、定年による退職者の増も見込 まれますが、一方で民間委託化の進展や職員給・退職手当の水準の低下なども考えられることから、私としては「概ね24%を超えないこと」を今回の新しい目 標値とします。

◆行財政改革の推進
(1) 絶えざる経営改革・組織改革等の実施

新しい財政運営の指標 を維持・改善していくためには、これまで以上の徹底した行財政改革を推進していく必要があります。平成17年に策定した「三鷹市行財政改革アクションプラ ン2010」を見直し、「創造型自治体経営」のさらなる実現に努めます。職員の適正配置、人財育成に取り組むとともに、協働型社会にふさわしい組織改革を 行い、質の高い事業展開を行います。
4年間の目標 「行財政改革アクションプラン2010」の見直し、実行。

(2)公共施設のファシリティ・マネジメントの強化

公 共施設の耐震度や履歴などの基礎的な調査を行うとともに、改修・整備・再配置や土地の有効活用などを行うための方針、「ファシリティ・マネジメント(公共 資産)の推進に関する方針」を策定し、主要公共施設の耐震化の推進など、その計画的な実施に努めます。また、市の組織として、ファシリティ・マネジメント の担当課の新設を検討します。
4年間の目標 「ファシリティ・マネジメント(公共資産)の推進に関する方針」の策定と計画的実施、ファシリティ・マネジメント担当の設置検討。

(3)総合窓口サービスの拡充

本 庁舎市民課の総合窓口体制(届出・証明、戸籍記録、年金等)について、新基幹系システムと戸籍情報システムを活用して総合窓口としての機能をさらに充実さ せ、証明発行の総合化を進めます。また、コールセンターの導入についても検討を行います。職員の窓口における接遇の一層の向上に努めます。
現在の軽自動車税に加え、他の市税や国民健康保険・介護保険料について、コンビニエンスストアや金融機関のATMで納付できるシステムを導入します。さらに住民票や図書館の貸出図書などがコンビニエンスストアなどでも受け渡しできるよう検討を進めます。
4年間の目標 総合窓口の拡充、市税や国民健康保険税・介護保険料のコンビニエンスストアやATM納付の導入、コールセンターの導入検討。

(4)情報セキュリティのさらなる徹底

ICTのさらなる活用と平行して、情報セキュリティの高度なレベルでの維持を図るために、引き続きISO27001による点検・管理を徹底するとともに、日常業務の中に一層浸透するように職員研修を実施します。
4年間の目標 ISO27001の活用による点検・管理の徹底。