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【太宰治がきたまち三鷹】にご縁のある津島淳・内閣府副大臣と対話しました

【太宰治がきたまち三鷹】にご縁のある津島淳・内閣府副大臣と対話しました

このたびの内閣の発足を機に、内閣府副大臣に就任されたのは、青森県第1区選出の津島淳・衆議院議員です。

副大臣としてのご担当は、黄川田仁志・内閣府特命担当大臣が担当されている【こども政策、少子化対策、若者活躍、男女共同参画、共生・共助、地方創生、沖縄及び北方対策、消費者及び食品安全に加えて、防災、海洋政策と多岐にわたります。
【こども家庭庁】の参与をつとめている私は、【こども政策、少子化対策、若者活躍】といった【こども家庭庁】の所管を担当される津島副大臣と所管のご説明を含めて対話の機会をいただきました。

津島副大臣と私が初めておめにかかったのは、私が三鷹市長在任中の2009年6月19日、青森県五所川原市金木町の芦野公園で開催された【太宰治生誕100年記念祭】でした。
津島副大臣のお母様は太宰治のご長女で三鷹生まれの津島園子さんです。
お父様は元大蔵省の官僚で、当時は衆議院議員で、元厚生大臣の津島雄二さんです。

三鷹市では1999年から筑摩書房との協働で新人作家の登竜門の1つである【太宰治賞】を復活して実施しています。
そこで、【太宰治賞】の贈賞式には、津島園子さんにご参加いただき、受賞者に花束の贈呈をしていただいていました。
また、(公財)三鷹市スポーツと文化財団では毎年の6月に【太宰治を聴く】会を開催しており、俳優・声優の方などに太宰治の作品を朗読していただき、その舞台に太宰治賞受賞者と三鷹市長が登壇していました。

さらに、私は、三鷹市長就任後に、改めて【太宰治が生きたまち・三鷹】の取組みを進めることとして、たとえば、2期目の任期中の2008年3月に、JR三鷹駅前の太宰治が愛用していた小売酒販店の跡地に建てられたビルの1階を【太宰治文学サロン】として開設しました。
そして、その年の11月からは【太宰治没後60年展】も開催していました。
そうした経緯もあり、五所川原市からは、私の先代の三鷹市長当時から、毎年6月19日に開催される【太宰治生誕祭】にご招待をいただいていました。

6月は議会月でもあり、2003年に市長に就任してからなかなか参加できないでいましたが、【生誕100年祭】ということもあり、日程を調整して、その年は参加させていただきました。
五所川原市はじめ関係者の皆様が基金を集めて【太宰治像】を建立することになり、私も除幕に参加させていただきました。
津島園子さんのそばで静かにエスコートされていたのが、10数年務められた会社員をやめられてお父様の秘書をされていた津島副大臣でした。

その後、2012年の総選挙で初当選された津島副大臣は、昨年10月、5期目の当選をされています。
この間、国土交通大臣政務官・内閣府大臣政務官、法務副大臣を歴任されています。
再会のこの日は、私は【太宰治生誕100年】の2009年1月1日号の【広報みたか】で、津島園子さんと私が対談した記事を発掘して、持参しました。
すると、津島副大臣は津島園子さんの写真をご覧になり、対談の言葉を読まれて、懐かしそうにされました。

市長4期目当時の私は【太宰治文学館構想】を実現することをめざして、私自身が太宰治のご遺族である津島園子さんのご自宅を何度も訪問し、ご相談を重ねてきました。
そして、貴重な太宰治関連資料のご寄託をいただき、特別展を開催することができました。
けれども、文学館については予定地の事情などでなかなか実現できない中、2020年4月20日、津島園子さんがご病気で逝去されました。
お約束を果たせなかったことを心から申し訳ないと思い、私は時々三鷹市内のお墓にお参りしてお詫びしていました。
ですから、この日、津島副大臣の笑顔に触れて、少し心が和らぎました。感謝いたします。

津島副大臣は、「【太宰治が生きたまち・三鷹】を進めていただいている三鷹市の前市長がこども家庭庁の参与であることにご縁を感じて、心強く思います」と言ってくださいました。
そして、「こどもをめぐる課題として、最近のいじめ・自殺・暴力・性被害などの増加傾向に心をいためているので、学校や教育委員会だけで対応するのではなく、家庭と地域社会が連携して、こどもをめぐるいじめ・自殺・暴力・性被害などを、決して他人事とするのではなく、まちぐるみで根絶していくようにしていきたい」と話されました。
さらに、「こども・若者は、自分たちで自分たちの問題を解決する当事者であるとともに、大学生や高校生が、小中学生とともにいる機会を増やすことで、こども・若者同士の交流が、こどもたちの課題解決のチカラを増していくのではないかと思います」と、こども・若者の持つ課題解決の潜在力を評価され、顕在化する機会創出の意義を語られました。

私は、こども家庭庁では、津島副大臣の想いを反映している【こども若者★いけんぷらす】の取組みなど、こども・若者の意見を聴く取組みを推進していること、【こども家庭審議会】に学生や20代の若者委員が任命されていること、【若い世代視点からのライフデザインに関する検討会】でも過半数が20代の学生や会社員であることを報告しました。
また、【日本版DBS(こども性暴力防止法)】は、2024年【6月19日】に衆参両院ともに満場一致で可決したことの意義をお話ししました。
そうなのです。【6月19日】は、桜桃忌として知られていますが、実は、太宰治のお誕生日なのです。

津島副大臣は、「少子化が進んでいるからこそ、こうしたこども・若者の参加と交流の取組みを更に進めていきましょう。私自身も、ぜひ、こども若者と直接対話する機会を増やしたいと思います」とおっしゃいました。
その眼はキラキラと輝いていて、こども・若者のチカラを信じて期待する強いお気持ちを拝察しました。
私も共感します。
私も、こども・若者は行政の【対象】であるとともに、課題を解決したり、社会を変えたり、新しいものを創ったりする力強い【主体】でもあると考えます。
津島副大臣との対話を通して、生前の津島園子さんとの対話の時間を鮮やかに思い出した私は、津島副大臣のこのたびのご就任と、今後のご活躍を願う気持ちで胸がいっぱいになりました。

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