エントリー

芸術文化の秋、三鷹市「菊花展」及び「華道展」を訪ねました

芸術文化の秋、三鷹市「菊花展」及び「華道展」を訪ねました

今年の秋は温暖化の影響か、気温の高い日が多く、従来の「秋」とは気候として異なる感じがしています。
とはいえ、三鷹市では市民文化祭が、芸術文化協会に連なる各団体のご努力によって展開されていることから、「芸術文化の秋」のよさを感じて過ごすことができています。
たとえば、11月初旬には、三鷹市役所中庭で開催の、毎年恒例の「菊花展」を訪ねました。
ちょうど、主管の三鷹菊友会の天野常雄会長が歓迎してくださいました。
私が、「今年の夏はずっと高い気温の日が続いていて、菊を育てるのは大変だったことでしょう」と申しますと、「たしかに難しい年でしたが、実はこのところは毎年のように気候が変動していて、毎年、それぞれに難しいので、今年が特に難しいということでもないんですよ」とのことでした。
そういう天野会長の大倫の菊は、みごとに「文化祭賞」という最優秀賞を受賞されていました。
この間、文化祭賞や市長賞の常連である平嶋幸雄さんは、今年は二等賞でしたので、その理由を尋ねました。
すると、「出品した花は、ちょうど今、美しく咲いているので、今日の日に審査があれば、もう少し上位に入賞した可能性があるのですが、今年は審査する日に十分に開花させることができなかったのですよ」と教えてくださいました。
なるほど、春先の土づくりから、よい花を育て、その中でもとりわけよい花を選択して鉢に植え替え、三本仕立ての後ろの一輪を高く、前の二輪をそれより低く、しかも同じ高さにした上で、美しく開花させるだけでも大変ですのに、菊花展の時期に最高潮の美しさにするのは至難のことだと改めて認識しました。
平瀬さんが丹精したのは一般に「糸菊」と呼ばれることもある「大菊管物咲」の種類で、その花びらの大きさによって太管、間管、細管、針管と分かれる中の、針管という本当に繊細な花びらが特徴の種類です。
私が伺った日は、素人の私が見ても、その花がちょうどみごとに咲きそろった最高潮の日だったように思います。

菊花展の会場を後にして向かったのは、三鷹市公会堂さんさん館のギャラリーで開催されている三鷹市華道連盟主管の「華道展」です。
三鷹市の華道展の特徴は、小学生の作品が展示されていることです。
この日は、東三鷹学園三鷹市立第一小学校スマイルクラブいけばな教室7名の児童と、連雀学園三鷹市立第四小学校きらめきクラブいけなばクラブの15名の児童の作品です。
実は、私が20年前に三鷹市長に就任した際、華道連盟の皆様に、小学校の放課後のクラブ活動に華道の機会を開いていただくとともに、可能であれば、秋の市民文化祭の機会に、児童の作品を展示していただき、こどもたちへの華道の普及と共に発表の場の提供にご尽力いただきたいとお願いしたものです。
ちょうど、現在華道連盟の会長をされている小原流の瀧島佳春先生が、率先して各学校での指導を開始し、これまで継続していただいてきました。
菊花展及び華道展の鑑賞を通じて、植物の持つ力を引き出す人間の力のすばらしさを実感しました。

気候は不順な今年の秋ではありますが、人々の芸術文化の営みを通じて、「芸術文化の秋」を、特に視覚・嗅覚を通じて、体で感じることができました。

ユーティリティ

記事検索Entry Search

Search
キーワード

過去ログArchives

RSS Feed