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【友納理緒・内閣府大臣政務官と大西一史・熊本市長との、こどもの人権の尊重に基づくこども政策についての対話に同席】

【友納理緒・内閣府大臣政務官と大西一史・熊本市長との、こどもの人権の尊重に基づくこども政策についての対話に同席】

大西一史・熊本市長は、内閣府を訪問され、【令和8(2026)年度の重点施策に関する要望】を友納理緒・内閣府大臣政務官に提出して、対話されました。
私はこども家庭庁参与として同席しました。

大西市長は、【総合的なこども施策の推進に係る要望】として、「こどもの権利擁護にかかる取組への財政措置等」「認可外保育施設への財政支援の拡充」「内密出産についての法整備等」の3点に絞って要望されました。
「内密出産」、すなわち妊婦がその身元情報を出産を受け入れる医療機関の一部の人だけにを伝えて出産する方法であり、この法整備に関しては、先に三原じゅん子大臣と面談して、「こどもの出自を知る権利の保障の在り方」や「母に対する支援」などについて詳しく要望されています。
現時点、内密出産を受け入れているのは、熊本市の慈恵病院と、東京都墨田区の賛育会病院です。
最近の報道では、大阪府泉佐野市において来年度開始に向けて行政主導による内密出産の準備を進めるとのことです。

友納大臣政務官は賛育会病院で研修されたことがあるとのことですが、私の亡母は助産師として賛育会病院で働いていました。
さて、今回の友納大臣政務官との対話で注目したのは、「こどもの権利擁護にかかる取組」についての要望です。

私は、2024年11月下旬に実施された【いじめ防止対策に関する三原こども政策担当大臣と自治体関係者等との意見交換会】に参加して、熊本市【こどもの権利サポートセンター】の当時の上野大五所長から、熊本市の実践につて聴いていましたので、その取組には注目していました。
大西市長によれば、市長部局として2024年1月に「こどもの権利擁護に関する相談窓口」の設置を決断され、学校外の立場から、中立かつ迅速な連携によって課題解決を図っていることを紹介しました。「こどもホットライン」による相談対応、NPO法人と連携した24時間365日のチャット相談事業には、件数の増加がみられており、有効に機能されていることが紹介されました。
熊本市は、これらのいじめ予防対策については、国の委託事業「学校外からのアプローチによるいじめ解消の仕組みづくりに向けた手法の開発・実証事業」を受託して取り組んでいて、その事業が有効と考えていることから、継続的な支援を求められました。

友納大臣政務官は、看護師・保健師であり、弁護士でもいらっしゃいます。
そして、弁護士として「こどものいじめ対策」に関わってこられたことから、熊本市の取組みについて、大変に関心をもって傾聴されました。
大西市長は率直に、「当初は教育委員会ではなく、市長部局が【こどもの権利サポートセンター】を設置することについては庁内で消極的な反応がなかったわけではないことを話されました。
「けれども、今日、同席している熊本市こども局の小島雅博局長は、2023年3月まで教育委員会教育次長を務めており、当初は不安だったと思いますが、現在ではこども局長として、市長部局と教育委員会の連携強化を図ってくれています」と、力強く紹介されました。
当日は、【こどもの権利サポートセンター】の現在の井上雅弘所長も同席されていました。

この日の大西市長との対話を通して、友納大臣政務官は、「こども政策は【こどもまんなか】で進められるものであり、関係機関の連携強化や対応方針の共有が大事ですね」と共感されていました。
私も、文部科学省の【いじめ防止対策推進協議会】の委員、こども家庭庁【いじめの重大化要因等の分析・検討会議】の座長・構成員として、いじめについては、予防も対策も、学校、教育委員会のみならず首長部局、地域社会の関係機関の適切で有意義な連携が不可欠と認識しています。
そこで、友納大臣政務官と大西熊本市長との対話を通して、いじめや虐待等の人権侵害については、【こどもまんなか】の視点に立った、こどもたち、保護者、地域社会を含む関係機関の連携の確保の意義があることを確認しました。

帰りがけに、大西市長が随行の職員の皆様に、「清原参与は、全国市長会でご一緒に活動したことがあり、今日も要望の際にお目にかかれて心強いです」とご紹介いただきました。大変に光栄に思います。
【平成28年熊本地震】に対応された大西市長は、全国市長会【防災対策特別委員会】設置直後から委員長をつとめていらっしゃいます。
私は三鷹市長在任中に【こども子育て政策担当副会長】及び【防災対策特別委員会】の委員を務めていたことから、大西市長とご一緒に活動した経験があることを心強く思います。
熊本市で運営されている【こどもの権利サポートセンター】の実績に学びながら、同様の取組みの波及を期待したいと思います。

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