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令和元年度電波の日・情報通信月間記念中央式典に参加、技術革新と人間生活の調和の必要性を痛感

令和元年度電波の日・情報通信月間記念中央式典に参加、技術革新と人間生活の調和の必要性を痛感

6月1日は「電波の日」、そして、毎年5月15日から6月15日は情報通信月間ということで、それを記念する中央式典が、千代田区の帝国ホテルで開催されました。
私は、一般財団法人全国地域情報化推進協議会の理事を務めていることから、主催者の石田真敏・総務大臣及び遠藤信博・情報通信月間推進協議会会長(NEC代表取締役会長)から招待状をいただいて参列しました。

電波の日は、昭和25(1950)年6月1日に電波三法(電波法・放送法・電波監理委員会設置法)が施行されたことにちなみ、国民に対して電波利用に関する知識を普及啓発させる目的で、 昭和26年(1951)年電波記念日として制定されたものです。
ちなみに、私は昭和26年生まれということもあり、幼い頃から自分が生まれた年に誕生したこの電波の日に関心を持つとともに、急速に普及するラジオやテレビの放送に興味を持っていたことから、慶應義塾大学法学部政治学科2年生の時に、当時は2年生から履修することができたゼミナールで「マス・コミュニケーション」をテーマにした先生に学ぶことを選択したのです。

さて、中央式典では、「電波の日」総務大臣表彰、「情報通信月間」総務大臣表彰、情報通信月間推進協議会会長表彰、「地域発デジタルコンテンツ」総務大臣奨励賞の授賞がありました。

「電波の日」総務大臣表彰で注目したのは、一般財団法人日本コミュニティ放送協会北海道地区協議会の受賞でした。
受賞の理由は、平成30年北海道胆振東部地震に伴い、長時間の停電により「道内ブラックアウト」が発生した際、24時間体制で災害情報や生活情報の発信を続けて、被災自治体と連携して臨時災害放送局の運営サポートを行ったことについての表彰とのことでした。
電気に依存している現代社会において、停電はまさに夜の闇の「ブラック」という意味だけでなく、明るい昼間であっても市民生活の利便性を損ない、コミュニケ―ションを損ない、心身ともに健康を損なうことにつながる「ブラック」をもたらします。
だからこそ、コミュニティ放送の意義が再確認されたのです。

「情報通信月間」総務大臣表彰で注目したのは、群馬県前橋市の受賞でした。
前橋市は、マイナンバーカードを活用して、個人の医療・介護・健康データについて、個人情報を保護しつつ適切に市民や医療機関等が活用するモデル事業を実施されたり、いわゆる「電子母子手帳」の取り組みを進められています。
私は総務省の「ICT街づくり推進会議」の構成員として、前橋市を訪問し、具体劇な取り組み事例を学ばせていただいたことがあったことから、式典後の祝賀会で、山本龍・前橋市長に直接祝意を伝えることができました。

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式典後の祝賀会で、山本龍・前橋市長と

今年の情報通信月間のテーマは、「ICTで、人と地域の未来につながる、やさしい社会へ」ということです。
ICT、すなわち情報通信の技術的側面では、電気通信では5G、放送では4K8Kというように日本の技術水準は高度化しています。
さらに、電子知能(AI)の普及や、IoT:Internet of Thingsにより、インターネット経由でセンサーと通信機能を持ったモノの流通が距離を超えてモノの管理と流通を多様化してきています。

そこで、引き続き問われているのは、人間にとっての人間らしい暮らしや生き方とは何かということであり、生きる上で拠り所とする「価値」とは何かということではないでしょうか。

情報通信技術に翻弄されるのではなく、私たちが主体的に生きていく上で、情報通信技術の活かし方と負の面への対処の仕方が、引き続き問われているように思います。

※5G:2020年の実用化が目指されている第5世代移動通信システムの略称。2020年代の情報社会では、移動通信のトラフィック量は2010年と比較して、1000倍以上に増大すると予測されていることから、高速・大容量に加え、多接続、低遅延(リアルタイム)を実現し、人が持つ端末機器からIoTまで、幅広いニーズに対応できることを目指して、現在規格化が進行中です。

※4K8K:現行ハイビジョンを超える超高画質を実現する、次世代の映像規格が4K・8Kであり、2018年12月1日から「新4K8K衛星放送」が始まりました。4Kは現行ハイビジョンの4倍の画素数で、8Kは現行ハイビジョンの16倍の画素数であり、高精細で、臨場感のある映像が実現できますが、新4K8K衛星放送を受信するには、この新しい規格に対応した受信機(テレビ、チューナー等)が必要になります。

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