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雨天の金曜日の夜に東京都美術館【ゴッホ展】を鑑賞

雨天の金曜日の夜に東京都美術館【ゴッホ展】を鑑賞

9月12日から.東京都美術館で、東京都美術館・NHK・NHKプロモーション・東京新聞主催【ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢】が開催されています。

実は、私は、30年ほど前に、情報通信に関するヨーロッパの実情を視察した際に、オランダ・アムステルダムを訪問し、合間の時間にゴッホ美術館を訪問したことがあります。
その時に見た【ひまわり】や日本の浮世絵のコレクションのインパクトが心に強く刻まれています。

この企画展は、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)の作品を現在まで保管し、その分散を防いできたファン・ゴッホ家が受け継いできたファミリー・コレクションに焦点を当てた展示ということで、関心を持ち、ぜひゴッホの作品に再会したいと思い、都立美術館に出向きました。
土・日・12月16日以降は予約が必要ですが、平日は予約不要であり、しかも、金曜日は午後8時まで開館しているとのことでしたのて、仕事を終えた金曜日の夜に訪問しました。
あいにく降り出した雨にもかかわらす、館内は多くの人が訪れて鑑賞していました。

この日は、は中高生を含む若い層が多いように感じました。
この展示で再確認したのは、ゴッホは27歳頃から亡くなった37歳までの約10年間に集中的に多くの作品を制作したということです。
そして、【家族がつないだ画家の夢】という企画展のタイトルに表れているように、フィンセントの画業を支え、その大部分の作品を保管していたのは弟のテオさんでした。
ところが、テオさんも兄の死の半年後に生涯を閉じてしまいました。
そこて、テオさんの妻ヨーさんが膨大なコレクションを管理することとなりました。
ヨーさんは、義兄であるゴッホの作品を世に出すことに人生を捧げました。
死後に、ゴッホの作品展を開いて、彼の作品の評価を得る取組みをしたり、作品を展覧会に貸し出し、販売し、膨大な手紙を整理して出版するなど、画家として正しく評価されるよう奔走したとのことです。

さらに、テオとヨーの息子フィンセント・ウィレムは、コレクションを散逸させないために【フィンセント・ファン・ゴッホ財団】を設立して、美術館の開館に尽力します。
この企画展では、ファン・ゴッホ美術館の作品を中心に、ファン・ゴッホの作品30点以上が鑑賞できました。
また、浮世絵のコレクションから1部を鑑賞することができました。

私は特に、【画家としての自画像】に感銘を受けました。
鮮やかな色の自画像ですが、どこかに寂しさや孤独を感じる眼差しでした。
そこで、1度鑑賞した直後に、また戻って見直したくなって、もう一度鑑賞し直しました。
また、日本初公開となる【ファン・ゴッホの貴重な手紙4通】には、感激しました。
本人の文字の意義に加えて、書き添えた後ろ姿の人物像などに、ゴッホらしさが滲んでいるようにうけとめました。
本展のタイトルのように、画家の家族が、受け継いできた画家の作品を、散逸しないように格別の配慮をしながら保存されてこられたからこそ、遠く離れた日本で、私はまた、ゴッホの作品に再会することができました。
もちろん、その中に、初めて出会う絵画がふくまれています。

今回の企画展の主催にNHKプロモーションが加わっていることから、5章に区別された作品の入り口には、それぞれ1、2分の各章のポイントを紹介する短い映像が用意されていました。
美しい映像とわかりやすく添えられた説明の文字が、展示作品への理解を促してくれました。
特に、ゴッホが37歳の時に、ゴッホを弟のテオが訪問し、次にゴッホがテオを訪問した後、ゴッホが突然、自らの命を絶ってしまったことを伝える映像、そして、弟のテオさんの妻のヨーさんが、ゴッホとテオさんのお墓を並べてつくり、その2つのお墓の映像が映り出された時に、私は思わず手を合わせました。
また、最後に【イマーシブコーナー】が用意されていました。この場所は、デジタル技術により、その世界にいるかのような疑似体験や没入感、リアリティを感じることができるものです。
まさに、ゴッホに関する絵画やそのイメージの世界に没入できる映像空間が用意されていました。
たしかに、私もゴッホ作品への没入感を感じた、その場所のみ撮影可能でした。
この企画展は12月21日迄開催です。

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