絵本の読み聞かせと授業公開】からの学び~現場の笑顔が、国の教育議論を支える〜
- 2026/01/21
- 日記・コラム, 訪問記録, 三鷹市
- 東台小学校, くすのき学級, 特別支援学級, 学校公開, 読み聞かせ, でんせつのじゃんけんバトル, 情報リテラシー, 生活科, 文部科学省, 特別支援教育, 教育課程
1月19日、私が主査を務める文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「特別支援教育ワーキンググループ」が開催されました。
今回の会議では特に、知的障害のある児童生徒のための教科、特に小学校段階における「生活科」の目標や内容の構造化について 、そして情報活用能力の育成について深く議論を交わしました 。
こうした国の制度設計の議論において、何よりも大切なのは「現場の姿」です。
実はこの会議の直前の週、私は地元の三鷹市で、こどもたちの生き生きとした姿に触れる素晴らしい時間を過ごしていました。
■ 「でんせつのじゃんけんバトル」で大盛り上がり
14日の水曜日、鷹南学園三鷹市立東台小学校の特別支援学級「くすのき学級」にお邪魔し、4年生、5年生、6年生の児童の前で、絵本の読み聞かせを行いました。
選んだ本は『でんせつのじゃんけんバトル』です。
上級生の皆さんは、私の読む声にじっと耳を傾けてくれました。
そして物語の最後には、みんなで楽しく「じゃんけん」!
真剣な眼差しと、弾けるような笑顔が入り混じる、本当に楽しいひとときでした。
■ 「清原さんだ!」—温かな歓迎の授業公開
そして週末の土曜日、同校の学校公開(授業参観)に伺いました。
教室に入ると、くすのき学級の上級生のクラスにはいると、水曜日に交流した児童たちがすぐに気づき、「あ、清原さんだ!」と明るい声をかけて歓迎してくれました。
読み聞かせを通じた心の交流が、こうしてつながっていることを嬉しく思います。
授業では、朝の会から参観しました。 学年の壁を越えて声を合わせて合唱する姿、一人ひとりが自分のペースで漢字の学びに真剣に取り組む姿、そして、係活動の提案や担当者を決める場面では、自分たちでクラスをより良くしようとする主体的な姿勢が伝わってきました。
■ タブレット端末と「情報リテラシー」
特に印象深かったのは、新しい機種に更新されて支給されたタブレット端末の扱い方を含む、家での利用時間や留意すべき事項について考えを話し合う学習です。
児童たちが目を輝かせながら、改めて「情報リテラシー」の基本を学んでいる様子を参観しました。
奇しくも1月19日のワーキンググループでは、知的障害教育における「情報活用能力の育成」が主要な論点の一つでした 。
会議資料では、小学部段階から情報機器を活用し、生活に根差した探究課題の解決を目指す方向性が示されています。
東台小学校の児童たちがタブレットに向かう姿は、まさに会議で議論されている「情報技術の活用」や「適切な取扱い」 が、現場でどのように実践されていくべきかを示唆してくれるものでした。
私はこれまで、研究者として障害者の情報バリアフリーや情報リテラシーの研究に携わり、内閣府や厚生労働省の障がい者政策に関する委員として国の制度改革に関わってまいりました。
しかし、政策の原点は常に、こうした学校現場や地域社会でのこどもたちとの触れ合いと的確な実態把握の中にあります。
「くすのき学級」の皆さんが見せてくれた笑顔と成長の姿を胸に、これからも現場感覚を大切にしながら、より良い教育課程の実現に向けて力を尽くしてまいります。
清原慶子 Official Website
