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ヤングケアラーに注目しています。

ヤングケアラーに注目しています。

ヤングケアラー」とはすなわち、家族の大人の病気や障がいのために本来大人が担うと想定されている買い物・料理・洗濯・掃除などの家事や 、幼いきょうだいや家族の高齢者や病人の介護などの世話を日常的に行なっている子どもを示す言葉です。
その実態はなかなか見えにくい現状であるところ「声なき子どもの声」を聞く必要性を認識したいと思います。

私は、大学教員をしていた20世紀末、
「両親が働いていたため、祖母の介護をせざるを得ず、大学受験を諦めていました。祖母が亡くなったため、介護経験を生かせる可能性のある社会福祉分野を目指して受験しました」
と、やむを得ず受験の時期が遅れた体験を話す学生に出会ったことがあります。

また、三鷹市長として職員採用試験の面接に当たった10年ほど前に、受験者から、
「自分は、両親やきょうだいが仕事の都合で老いた祖父を介護できなかったため、自分が介護を担当せざるを得ませんでした。そこで、就職活動のタイミングが遅くなりましたが、調べると市役所は新卒でなくても、年齢が30歳に近くなっても受験できたので、介護の経験を公務の分野に生かせると思い受験しました」
との生の声を聞いた経験があります。

それぞれ、ずいぶん前の事例ですが、かなり前から実在していたヤングケアラーをめぐる課題が、ようやく広く社会問題として共有されつつあることは有意義です。

いずれにしても、ヤングケアラーの現実は、今までは隠されていた傾向があると思います。
まずは実態を適切に把握することによって、ヤングケアラーの子どもの直面する課題解決の方向性を、国や自治体が検討していく必要性があると考えます。
その取組みは、ヤングケアラーの子どもの支援の視点からであるべきであるとともに、ヤングケアラーが支援している対象者への適切な支援の在り方の検討につながることになると思います。

NHKの首都圏ニュースでは、特集を組むなど、実態把握と生の声を伝えていることが参考になります。

https://www.nhk.or.jp/shutoken/yc/

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