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「手を使わずに傘をさす傘さしエイド ベルト君」を紹介していただきました。

「手を使わずに傘をさす傘さしエイド ベルト君」を紹介していただきました。

7月に入り、特に太平洋側での豪雨による土砂崩れ、土石流や浸水などの被害が発生しており、心からお見舞い申し上げます。

梅雨のある雨の日、三鷹市の「ものつくりおじさん」を自称する旧知の発明家である神宮司房義さんに「手を使わずに傘をさす傘さしエイド ベルト君」を紹介していただきました。
把手固定用のポーチとベルト、傘シャフト保持用ベルトで両手が自由に使えるので、車椅子や盲導犬使用者の傘の使用を支援します。

私は、早速使用してみましたところ、把手固定用のポーチに少し大きめの傘の把手が収まって、傘をさしても両手が自由に使えます。
この考案について神宮司さんは特許庁に申請して、2020年12月に実用新案登録証、2021年2月に意匠登録証を受けています。

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神宮司さんは、2015年に脳梗塞を発症し、左半身に麻痺が残りました。
利き手は右手でしたが、左手の不自由から生活に支障が生じました。
そこで沈み込むような神宮司さんではありませんでした。
その状況から「日常生活の自律」を図るために、片手で簡単に操作できる「パンツ履きエイド(支援具)」「靴下履きエイド(支援具)」を発明しました。
また、ベッドで過ごす人が寝ながら読書がしやすい「寝読台」も発明しています。

神宮司さんは、ご自身が足でペダルを漕ぐタイプの車椅子を使用している経験から、雨が降っていても、両手を使用しないで済むために「両手フリーの傘さし支援具(エイド)」の必要性に気づいただけでなく、雨の日に歩行器を使用している人や、盲導犬を利用している視覚障がい者の方が傘を使用する際の支援が必要ではないかと支援具の考案を思い立ったそうです。
そこで、この傘さしエイド、ベルト君を、日本盲導犬協会の役員の方とご相談し、利便性の検証についてご協力をいただいており、ベルト君を協会に寄付するとのことです。

元テレビマンの神宮司さんを突然襲った脳梗塞でしたが、その後遺症をバネにして、「日常生活の自律」をテーマに発明や考案を進める神宮司さんには、使用者本位のカタチを考える頭脳の明晰さ、他者を思いやる心のゆとり、ユニバーサルデザインで広がるお仲間との豊かな交流などを通して、自然な笑顔が溢れています。

私は、神宮司さん考案の「手を使わずに傘をさす傘さしエイド ベルト君」との出会いから、人生100年時代にあって、ユニバーサルデザインは日常生活の自律可能性を高めることを実感しました。

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