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【深大寺の元三大師像:令和の大修理完了記念特別開帳】について

【深大寺の元三大師像:令和の大修理完了記念特別開帳】について

5月の平日の早朝に、地域ケアネットワーク新川中原(ケアネットしんなか)の畑谷代表、大戸副代表と誘い合わせて、【深大寺の元三大師像:令和の大修理完了記念特別開帳】に向かいました。

【元三大師(がんざんだいし)】とは、平安時代中期に天台宗の座主として活躍した【慈恵大師良源(912~985)】のことです。
その命日が元月(1月)3日だったことから、【元三大師】と呼ばれるようになったとのことです。
後に神格化され、特に【厄除け】に力を発するとされてその肖像が祀られるようになり、全国の天台寺院で造られたそうです。
その中でも、とりわけ巨大な肖像が深大寺の大師像で、鎌倉時代に造られた等身大をはるかに超える大きな体躯の像です。
秘仏とされていて、彫刻史に重要な意義を持つとともに、関東地方における元三大師信仰の歴史と文化を示す資料として令和2年に【東京都指定有形文化財】に指定されています。
そして、この3年間、江戸時代以来とされる大修理が奈良県の修理所で行われていました。
本来は50年に1度開帳がされるところ、今回は大修理の完了記念ということで、4月26日(土)から6月2日(月)まで開帳されることになりました。
深大寺は三鷹市の隣の調布市にあり、私の家からは徒歩圏内です。

開帳の期間がまもなく終了する時期ですので混雑が予想されましたので、拝観開始時間の10時よりはやめの9時過ぎに集合しました。
すぐに長い行列ができていきましたが、拝観開始を少し早めて入場させてくださいました。
【元三大師堂】入り口で拝観料の1,000円を納めると、『深大寺の元三大師像』という14頁の冊子が配布されました。
お堂に入ると、すぐに巨大な【元三大師像】が圧倒的な存在感で、私たちと迎えてくれます。
像の高さは195.1センチメートルとされていますが、とても2メートル程度とは思えない重厚感です。

そして、順番に、8名程度ずつ、像の正面に案内されます。
「どうぞ、元三大師の目をしっかりと見つめて、それぞれ祈願してください」と声がかけられ、僧侶が明瞭な発声で「家内安全、商売繁盛、身上安全、心願成就、身体健全、無病息災、厄除け」などを祈願してくださいます。
自分自身の順番になる前に、その前の3組程度の祈願を後ろで聴くことになりますので、私は自分の順番の前にも、僧侶が祈願するその都度、自分の想いを込めて僧侶の声を聴きました。
元三大師の目をしっかりと見つめて、祈願を終えて、お堂を出ると、清々しい5月の空が広がっています。

畑谷さんも、大戸さんも同じ気持ちを持ったようで、まさに【驚嘆の大開帳】ですねと言い合いました。
本堂につながる木柱に鎌倉時代から継承されている秘仏との出逢いへの感謝気持ちを込めて触れました。

まだ、10時台の早い時間でしたが、せっかく深大寺に来たのだからと、おそばを食べることにしました。
ほとんどが11時に開店ということでしたが、文久年間創業で現在は5代目が伝統の味を守っているという【元祖嶋田屋】は開店していて、夏季の「梅と大根おろしそば」をいただきました。
石臼でそばを引いているとのことで、しっかりとこしのある味わいは格別でした。
何かとあわただしく過ごしている日常を少しだけ客観化する時間を持てたことに感謝して、午後の仕事に戻りました。

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