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文部科学省中央教育審議会の総会に出席しました。

文部科学省中央教育審議会の総会に出席しました。

12月10日16時から、会議室とオンラインによるハイブリッドで開催された文部科学省中央教育審議会の総会に文科省会議室で出席しました。
議題は「第3次学校安全の推進に関する計画の策定について(答申素案)」と「『令和の日本型学校教育』を担う教師の在り方特別部会における審議状況について」です。

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本日の総会には、末松信介文科大臣が初めて参加されました。
ご挨拶では、「こどもは国の宝、教育は国の礎」と思っていること、大臣に就任以来、たびたび教育の現場を視察していること、特に学校の場合は校長の個性や取り組みによって特徴が異なると感じることなどを話されました。
そして、今回の総会における、令和の日本型学校教育の実現に係る議題の意義を重く受け止めているとのことでした。
池田佳隆副大臣、鰐淵洋子大臣政務官も参加されており、それぞれのご挨拶の中で、長引くコロナ禍にあって、中教審で現在審議がなされている諮問内容の意義の重さを話されました。

私は、「学校安全の推進に関する計画の策定について(答申素案)」の議題については、学校安全を確保するためには、答申素案の「Ⅱ 学校安全を推進するための方策」に「2.家庭、地域、関係機関等との連携・協働による学校安全の推進」が明記されていることが重要と申しました。

先に開かれた初等中等分科会では、特に最近の深刻な交通事故の発生を受けて、通学路の安全確保のためには、学校、家族、警察、自治体、地域との連携・協働が不可欠であること、防災教育については、タブレット端末の活用、AR(拡張現実)等のICTの有用性について発言しました。

こうして、学校とその他の機関の連携の必要性を踏まえつつ、GIGAスクール構想により学校内でもタブレット端末を使用することが日常化しつつあり、家庭でもタブレットやスマホを使用する機会も増えていることから、児童・生徒がインターネット利用によって犯罪の加害者にも被害者にもならないような、家庭との密接な連携による予防的取り組みが必要と話しました。

たとえば、全国のPTAではこれまで、通信事業者も参画している「安心ネットづくり促進協議会」と連携して、インターネット利用に係るルールやマナーなどについて保護者も、児童・生徒も学ぶ機会を作っている事例を踏まえて、ICT環境を念頭に、家庭と学校、地域等の連携が今まで以上に必要であることを話しました。

また、災害多発時代にあって「4.学校における安全管理」の節に、「学校施設の老朽化対策・水害対策、非構造部材の耐震対策の推進」とあることは重要であり、特に学校の耐震化の達成率は全国的にほぼ100%に近づいている反面、「非構造部材の耐震対策」は半分程度の比率であることから、この記述は特に有意義であると話しました。

2番目の議題の『令和の日本型学校教育』を担う新たな教師の学びの姿の実現に向けて(審議まとめ)については、特別部会による教員免許更新制の発展的解消と新たな学びの方向性が提示されました。
そして、教師の研修については、教師の主体性を尊重し、個別最適な学びと、協働型な学びを推進するとしています。

それを実現する基盤としての「新たな研修」を推進するために、「研修受講履歴管理システムの導入」が指摘されているのです。
私は、せっかく教師の主体性や自己管理を推進するならば、ともすると上司からの人事管理の側面が強調されるような「研修受講履歴管理システム(仮称)」とされている名称については、たとえば「研修参加履歴活用システム」と言った名称(愛称)を検討した方が良いように思うと発言しました。

そして、今後、基本問題小委員会で検討が予定されている項目のうち、特に「社会人等の登用推進」は、令和の日本型学校教育を推進していくためには、少人数学級、教科担任制、GIGAスクールの推進を図る教員の人数の確保が必要であることから、従来よりも幅広い社会人が、教員として意欲を持ち登用されるための仕組みづくりの検討を期待していると話しました。

末松大臣は、会議後もしばらくの間、会議室に残られ、会議室で参加した会長や委員と対話をされました。
末松大臣は、私が前三鷹市長とご存じであり、
「11月に三鷹市立第六小学校を訪問して、コミュニティ・スクールの現状を視察しました。よい取り組みをされてこられましたね。」とおっしゃってくださいました。
そして、今後も可能な限り幅広い現場を視察し、今回の中央教育審議会をはじめ、委員や教育関係者と対話していく姿勢を示されました。

長引くコロナ禍で、児童・生徒も、保護者も、教員も疲弊は免れてはいません。
中央教育審議会の委員として、心身の疲労を緩和し、学ぶ意欲をこどもたちも、教員も、保護者も、持ち続けることができるような、適切な条件整備を検討していきたいと強く思います。

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