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「三鷹市きれめのない認知症支援をめざして」研修会の資料を掲載しました。

「三鷹市きれめのない認知症支援をめざして」研修会の資料を掲載しました。

2021年12月2日午後7時から、杏林大学大学院講堂で開催された「三鷹市きれめのない認知症支援をめざして」研修会で、私は、「認知症と共に暮らせる地域に向けて〜誰一人取りのこすことなく住み慣れたまち・三鷹でいつまでも〜」と題する約40分の基調講演を行い、主任教授の神﨑恒一先生の進行により、参加者との対話をしました。
この度、その時の講演資料をホームページにアップしました。
https://www.kiyohara-keiko.org/files/plugins/lecture_files/49/file/web_kyorin_kiyoharakeiko_202112.pdf

この研修会は、杏林大学医学部付属病院・北多摩南部医療圏地域拠点型認知症疾患医療センターが主催するもので、認知症疾患医療センターが所在する三鷹市の認知症の人へのきれめのない支援を行うために、必要な知識・技術の習得や地域支援の推進を目的として開催されている研修会です。
3回目を迎えた今年度は「認知症とともに暮らせる地域に向けて」がテーマとされていました。

私の父は82歳で脳梗塞で倒れ、84歳まで病気の後遺症と加齢による認知症と共に生きました。 私は三鷹市長在任中でしたが、一人っ子でしたので、医師・看護師・MSW(医療ソーシャルワーカー)との対話や転院する病院との交渉、入院時に必要な時には夜間の付き添いをしました。

私の母は、加齢による軽度認知症で、88歳からデイサービスで書道の才能が開花したものの、 91歳で右大腿骨を骨折し、手術の結果車いす使用になり、認知症の症状が進みました。
幸い老健施設の理学療法で歩行器で歩けるまで快復し、職員の支援で心穏やかに過ごしましたが、加齢による内臓の疾患で入院加療、95歳で見送りました。

そうした経験からも、この研修の参加者をはじめ、認知症の方々を含む疾病や障がいなど、健康や生活の困難に直面している人々を理解し、 支援し、共に生きるために日々悩み、迷い、だからこそ学び、研鑽し、それを分かち合い、 共有し、課題を解決し、実践に活かそうとするお仕事やボランティア活動をされている皆様の、日々の弛まないご努力に感謝します。

講演の内容は、
1.「認知症と共に暮らせる地域」に求められる「当事者」の視点
2.「認知症施策推進大綱」とチームオレンジ
3.「認知症にある人とこれからなる人三鷹連絡協議会」
4.三鷹市の強み
5.三鷹市が直面する課題
6.「認知症と共に暮らせる地域に向けて」未来を切りひらくために

講演では、認知症当事者の声として、丹野智文さんによる『認知症の私から見える社会』(講談社新書2021年)と佐藤雅彦さんによる『認知症になった私が伝えたいこと』(大月書店2014年)に書かれている言葉を紹介して共有しました。

また、三鷹市内の強みとして活動としている「認知症家族支援の会」代表の石村巽さんにインタビューをした内容を紹介しました。

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石村さんは
「2010年に発足して、介護をしている方々(ケア ラー)の支援を目的としたボランティア活動を行っ てきましたが、緊急事態宣言、まんえん防止期間が 続き、完全に休止する期間を経験しました。 おれんじドア・三鷹には協力しましたが、場所の確保が一層難しくなりました。 10月から活動を開始しています。 活動の継続の為には、人財確保と関係団体との連携 が必要です」と語っています。

また、私は石村さんが連携している「おれんじドア・三鷹」の活動日に参加して、代表の成清一夫さんや参加者の皆さんのお話を伺い、成清さんの「2020年11月に取り組みを開始して1年が過ぎて、井の頭地区で第1回ミー ティングが開かれました。 今後、三鷹駅周辺地区、井口・野崎・深大寺地域でも準備中です。 当事者とこれから認知症になる人の居場所が各住区にあることを目指します。」との想いを紹介しました。

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新しい年が明けて、オミクロン株の蔓延により、感染者数が激増しています。
1月21日から東京都にもまんえん防止等重点措置が実施されています。
感染症対策で非対面を求められることから、認知症予防や支援の活動には引き続き困難が生じているのではないかと思います。
感染対策のために3回目のワクチン接種が必要とされていますので、認知症の皆様が接種予約などに困難がないような適切な支援があることを願っています。

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