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三鷹市中原1丁目 地域に「中原もみじ防災公園」が開園しました。

三鷹市中原1丁目 地域に「中原もみじ防災公園」が開園しました。

4月9日、三鷹市中原1丁目 地域に「中原もみじ防災公園」が開園しました。
公園の前に開園式が行われるという案内が貼ってあったので、遠くから見守りました。

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私が三鷹市長在任中、この公園用地を購入して防災公園としての整備計画を策定したことから、この公園の整備が完了して、開園を迎えたことには、大変に感慨深いものがあります。

そもそも当時の私が雨水貯留施設を併設した公園等の水害対策の必要性を考えた最初の契機は2005年9月4日の豪雨の発生でした。
夕刻から降り出した雨は、急速に雨脚を強めて、特に三鷹市内の井の頭、牟礼、北野、新川、中原地域を中心に約200世帯の床上浸水・床下浸水の被害をもたらしました 。
中原地域には水害対策を考える市民の組織ができて、市長や職員との対話を重ねました。
また、その豪雨の後は、台風やいわゆるゲリラ豪雨が降るたびに、市内各所で局地的に降った大量の雨水の排水が追いつかないことによる浸水や、マンホールが浮き上がるなどの被害が発生するようになりました。
そこで、私は全市的な降水量に対する下水道の処理能力などについてのシミュレーション調査を行い、そのデータを基礎にして、必要な場所に雨水貯留施設を設置したり、下水道の整備の拡充を実施してきました。
ところが、そうした取り組みの過渡期の2014年6月24日午後3時頃から、三鷹市の牟礼、北野、新川、中原といった東部地域に大量の雹(ひょう)が降り、それが滞留し、家屋等や畑の作物を損傷する多くの被害をもたらしました。益々、中原地域のさらなる水害対策が求められていることを確認したのです。
既に市立東台小学校建て替えの際に校庭に雨水貯留施設を整備したり、降雹した地域のつつじヶ丘駐輪場整備の際にも雨水貯留施設を整備したりしていましたが、降雹被害を受けた地域の土地の売却情報を得て、大規模の雨水貯留施設を併設した防災公園の可能性を検討しました。
幸い、当該地域の土地を市に売却していただくことができるとともに、雨水貯留施設整備については同じく水害対策を進めるお隣の調布市と連携して取り組むことができました。
また、近隣住民の方々からは災害時や緊急時には緊急車両が通過できるような道路整備の要望がありましたので、その実現も検討しました。
この準備のところまで進めていた私は、2019年に市長を退任しましたので、その後、この事業がコロナ禍にあっても継続されて、本日開園の日を迎えられたことに安心しました。

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公園で出会った新川中原地区災害対策連合会の麻生さんは、「防災公園はできたことで終わりません。これから、この公園でかまどベンチや災害用トイレを使った防災訓練を行うなど日常生活に機能を組み入れていくように考えていきたい」と語ります。
近隣に住む車椅子利用者の神宮司さんは、バリアフリーの公園を笑顔で見つめています。

今回の公園整備を担当した現場代理人の大濱美月さんはじめ株式会社植忠の皆さんはこれからは管理も担当してくださるそうです。

なお、名称は市民投票で多数を得た「中原もみじ防災公園」と決まったそうですが、実は私はシンプルな「中原一丁目防災公園」に投票しました。わずか3票差で選ばれなかったようです。
投票者数は決して多くはなかったので、もっと多くの市民の皆さんに投票していただければ、さらに愛着が湧くことにつながったのではないかと思いますが、公園は開園した今日から多世代の市民に使われてこそ魂が入り、価値が確認されるはずだと期待しています。

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