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選挙の投票立会人、開票立会人、市長として被選挙権を行使した経験から痛感する「1票の重み」

選挙の投票立会人、開票立会人、市長として被選挙権を行使した経験から痛感する「1票の重み」

すでに期日前投票が開始されています。
日本国憲法の理念の1つは「国民主権」です。
昭和21(1946)年4月10日、戦後初めての衆議院議員総選挙が行われ、女性に初めての選挙権・被選挙権が付与され、39名の女性国会議員が誕生しました。

また、それまで20歳からであった選挙権を18歳からとする改正公職選挙法は平成27(2015)年6月19日に公布され、翌年6月19日に施行され、同年6月22日の選挙から適用されています。

その選挙が公正に行われるための取り組みとして「選挙の立会人」制度があります。
私は、慶應義塾大学大学院法学研究科で学んでいた頃、三鷹市選挙管理委員会から依頼されて、地元の投票所の投票立会人を務めました。
午前7時の開始時間に投票箱が空であることの確認を行い、投票する人が確実に投票手続きを行うか、その過程に立ち会います。
立会人は短い休憩時間以外は、投票箱の前の席で、有権者の投票を見守ります。
1時間ごとの投票数、投票率の数字の報告をメモすること以外は、ただひたすら見守ることを続けます。
そして、投票時間が終了した後、投票箱の確実な閉鎖を確認します。

私はその後、1981年に創設された「日本選挙学会」に所属して、選挙に関する共同研究に参加するなど、選挙に関する研究も行いました。
そして、1999年には日本選挙学会機関誌『選挙研究』に「高齢社会における高齢者 ・障害者の 投票 をめ ぐるア クセ シビ リテ ィ 」という論文が掲載されました。

また、私は平成11(1999)年4月に施行された三鷹市長選挙の際、選挙管理委員会から依頼されて開票所において「開票立会人」を務めました。
一般に、開票立会人は候補者が推薦する人が担当します。
その年は2人の市長候補者がいましたので2人の立会人がいたところ、候補者以外に選挙管理委員会推薦の私が加わり、奇数の3人で立ち会ったのです。
開票立会人は開票手続きに立ち会うとともに、投票の効力の決定に際しての意見陳述などを行います。
その時は、私は初めて開票所に入る経験をし、数万人の有権者1人ひとりが自署した投票用紙の束を目の当たりにしたのです。
それは、圧倒的な存在感でした。

4年後、思いがけず三鷹市長選挙に立候補することになった時、選挙に関する学びや研究のみならず、投票所での投票立会人の経験や、開票所での開票立会人の経験が鮮明によみがえってきました。
そして、市長に立候補するという被選挙権の行使を通して、有権者の皆様の「1票の重み」を痛感して仕事をさせていただきました。

今回の参議院議員選挙においても、その「1票の重み」が反映されることを願ってやみません。
『選挙研究』に掲載された論文は以下のURLに掲載されています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaes1986/14/0/14_0_75/_pdf

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