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宇都宮市の芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)に乗車しました

宇都宮市の芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)に乗車しました

先日、栃木県総合教育センターを、生涯学習部担当の【令和5(2023)年度生涯学習・社会教育関係職員研修Ⅱ】第1日の講話に伺った帰路、宇都宮駅に送っていただく際、お願いをして8月26日に開通したばかりの宇都宮市と芳賀町を結ぶ【芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)】の宇都宮駅東口の2つ前の駅まで送っていただきました。
ぜひ、LRT(ライトライン)に乗ってみたいと思ったからです。

国土交通省の定義にによれば、LRTとは、Light Rail Transitの略で、低床式車両の活用や軌道や電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する軌道系交通システムのことです。
近年、道路交通を補完し、人と環境にやさしい公共交通として再評価されています。
実は私は三鷹市長在任中に国土交通省の外郭団体での研究会で宇都宮市の佐藤栄一市長からLRT事業の構想について説明を伺う機会があり、その構想の契機に、全国最大クラスとなる内陸型工業団地である【平出工業団地】や【清原工業団地】の造成、さらにその東側に隣接する芳賀郡芳賀町や真岡市などでも大規模な工業団地が整備されるなどによって、産業集積が進む宇都宮市東部方向に向かう人流や物流が加速する中、それら人や物の流れが自動車交通に依存する状況が生まれて、激しい交通渋滞が社会問題となるレベルまで深刻化していたという課題解決策としてLRTに注目しているとのことに、関心を強くもっていたからです。
私の姓と同じ【清原工業団地】の存在が心に残るとともに、三鷹市でも拡幅された都道にLRTが敷設できないかと検討をした経験もあり、推移に関心を持っていたのです。

栃木県でこの地域でのLRT事業の直接的な前身である「新交通システム構想」が持ち上がったのは1993年(平成5年)ということですから、最初の構想からまさに約30年の年月がかかった大きな事業です。
21世紀に入って、2001年から地上式のLRTを導入する方針を固めたということですが、県と市や交通事業者の意見や見解の相違もあり、なかなか結論がまとまるには困難が多かったそうです。
紆余曲折を経ながら、2007年(平成19年)10月1日に「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」が施行され、国がLRT整備に対して、社会資本整備総合交付金を手厚く交付するようになったことが、この地域でのLRT整備を確実なものとしたそうです。
この事業は宇都宮市と芳賀町と宇都宮ライトレール株式会社で実施されています。
路面電車としては国内で75年ぶりとなる開業と言われており、特に、路面電車がなかったまちにLRTを新設して開業するのは、国内で初めてということです。
宇都宮市のホームページには、【芳賀・宇都宮LRT】開業の 3つのポイントについて、1. 愛着・マイレール意識の醸成、2.公共交通の利⽤促進、3. 地域ブランド・まちづくり発信、が挙げられています。

私が乗車したのは【駅東公園前】で、一緒に待っている方にお話を伺うと「実は今日初めて乗車します。」とのことでした。
「私は東京から来て乗りたいと思って」と申しますと、「実は地元の宇都宮市民より、今は外部から来た人の乗車が多いようですね」とのことでした。
1台乗り遅れて見送ったのですが、12分で次の車両が来ました。
朝夕は8分おきぐらいの頻度で運行されているようです。
新しく黄色い車両はとても明るい雰囲気です。
乗る時に交通系カードをタッチして、降りるときにタッチすると自動で料金が徴収されます。
現金の場合は整理券を取って降車時に料金を払う方式です。
運転席はデジタル化が進んでいて、視界も開けて乗り心地は非常に安定していました。
私は4時台に乗車しましたので、LRT内は混んではいませんでしたが、周囲の自動車はやや混み始めているようでしたので、朝夕の自動車の渋滞を避けてLRTの利用が増えていくのではないかと推察します。
長年にわたって取り組んできたLRT事業が、長寿化が進むとともに自動車依存が顕著な現代社会にあって、環境への負荷を下げる意味でも有用ではないかと感じました。
まだ開通したばかりの【芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)】に、引き続き注目していきたいと思います。

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