消防育英会の評議員会議に出席しました
- 2025/03/09
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公益財団法人消防育英会評議員会に評議員として参加しました。
年度末の会議の議題は【平成7年度事業計画及び収支予算案の承認について】です。
消防育英会は、国民が消防活動に従事し、又は協力したため災害を受けて死亡し、又は障害を負われた、いわゆる一般協力者及び公務上の災害により死亡し、又は障害を負われた消防団員又は消防職員のお子様が、品行方正、学業優秀、身体健康でありながら、経済的な理由により就学困難なとき、それらの方々に対して奨学金を支給する【育英奨学事業】を行うことを目的としています。
すなわち、【消防活動に協力し死亡(重度障害)された一般の方、及び殉職した消防職員、消防団員のお子様】に対して奨学金を支給しているのです。
1968年1月に業務が開始され、事業に要する経費は、本会が保有する基金の運用収益と日本自転車振興会の補助金によって賄われています。
基金は、全国の消防団員及び消防職員の拠出金のほか全国知事会、全国市長会、全国町村会及び財団法人日本船舶振興会からの助成金並びに財界及び各方面からの寄付金によっています。
最近では、【消防育英会支援自動販売機】が総務省消防庁・日本消防協会・消防大学校や全国の消防団本部・消防団に合計で511台設置されており、その収益も含まれています。
そして、大学、高等学校又は高等専門学校に在学する奨学生に対し、一定額の「学資金」を給付しています。
また、「学用品の購入費」については小中学校に在学する奨学生に対して行っています。
その他、保護者の学資負担の軽減をはかり、向学心を更に助長させることをめざして「入学一時金を給付」しています。
そして、夏休みの期間を利用して各地で「奨学生懇談会」を催して、交流を図っています。
今年度も、2024年7月の夏休み期間に、北海道・岩手県・秋田県・宮城県・福島県・長野県・岐阜県・兵庫県から小学生14人、中学生5人、高校生3人と保護者等の43人が参加して、初日は交流後に、都内車窓見学及びスカイツリーなどの視察、2日目は東京ディズニーランド訪問の日程で実施されました。
これらの取組みや小学生の声などについては、会報「消防育英」で広報されています。
令和7年度の事業及び予算案では、一般の災害に係る小学校から大学までの奨学生と、東日本大震災に係る奨学生が合計で105人、入学一時金給付の人数は24人とされています。
そして、この日の審議の特徴は、【消防育英会奨学規定】を改正して、奨学金の月額を、小中学生及び高校生(自宅)は2000円増額、高校生(自宅外)及び大学生(自宅)は4000円増額、大学生(自宅外)は6000円増額するとの提案でした。
入学一時金については、小中高校で1万円、大学で2万円の増額の提案でした。
この増額は同様の奨学金制度を運営している【警察育英会】【漁船海難児育英会】【犯罪被害救援基金】等の類似団体の来年度の金額と同様の水準ですので、もちろん、私は賛成の発言をし、満場一致で可決されました。
こどもたちにも、教材費や学用品物価高が影響を与えている中、消防育英会の取組みが、少しでも消防関係者の遺族であるこどもたちの学業での安心感を増すことを心から願います。
消防育英会の会長は、日本消防協会の会長、防火防災協会の会長でもある秋本敏文さんで、理事長は、日本消防協会の理事長である北崎秀一さんです。
事務局も、日本消防会館の日本消防協会事務所の中にあります。
会議後に、お2人と今回の奨学金及び入学一時金の増額の判断について敬意を表し、その着実な運営について語り合いました。
秋本さんは総務省消防庁の元長官で、全国市長会の事務総長をされていた時からのご縁がありますし、北崎さんは総務省自治行政局長等にご在任中からご縁があります。
こうしたお2人が、消防協会の取組みと共に消防育英会の取組みにも大いなる責任を果たしていただいていることを心強く思います。
私も評議員として、消防育英会の取組みに引き続き貢献したいと思います。


