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三原じゅん子大臣への【若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ 】の最終報告書の手交に立ち会いました

三原じゅん子大臣への【若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ 】の最終報告書の手交に立ち会いました

2023年の出生数は約72万7,277人で、一人の女性が一生の間に出産するこどもの数に相当する合計特殊出生率は約1.20と、いずれも過去最低を更新した。第2次ベビーブーム(1971~1974年)の前年の1970年と比べて、出生数は約6割減少しています。
こうした少子化の急速な進行にあって、こども政策・少子化担当の加藤鮎子・前大臣から、三原じゅん子・現大臣が主催してきたのが、若い世代が描くライフデザインや出会いについて、若者自身の認識や意見を把握し、希望の実現を阻む課題等を明らかにするために設置された若者と有識者で構成される【若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ 】です。

この取組みは、【こどもまんなか】【若者まんなか】の取組みとして実践されたと言えます。
構成員は、座長をつとめられた松田茂樹・中京大学教授、天野馨南子・株式会社ニッセイ基礎研究所生活研究部研究部人口動態シニアリサーチャー、落合歩・リクルートブライダル総研所長ら有識者5名ろ、大学生・社会人等の20代の若者7名でです。
2024年7月以降8回に渡り、①結婚をめぐる現状や課題、②Z世代を始めとする若者の価値観、③ライフデザイン支援、④官民の出会い支援等について、議論を重ねてきました。
7回までは毎回、こども家庭庁の若手職員が交代で若者の一員として参加してきました。
私は、すべての会議に陪席しました。

このたび、第5回会議以降、特に「ライフデザイン」に焦点を当てて議論を重ねてきた内容を踏まえた「議論のまとめ8最終報告)」がとりまとめられ、三原じゅん子大臣に手交され、その後、大臣と構成員との懇談が行われました。
『最終報告書』の構成は、以下の通りです。
1.若い世代のライフデザインや出会いを考える背景
2.ワーキンググループ及び「議論のまとめ(最終報告)」の位置付け
3.若い世代のライフデザインや出会いをめぐる現状
4.若い世代の現状認識や価値観に関する主な意見等
(1)恋愛・出会いについて、(2)結婚について、(3)妊娠・出産、子育てについて、(4)経済的状況等について、(5)働き方等について
5.今後の取組に関する主な意見等
(1)ライフデザイン支援について、(2)マッチングアプリ・結婚相談所について 、(3)行政が提供する出会い・結婚支援について、(4)若い世代による情報発信等について
6.まとめ

特に、【ライフデザイン支援等の視点】として、「結婚するかしないかは自由であり、選択肢として前向きにとたえたり、希望をかなえたりするための取組であることを改めて確認したい」という記述から始まっています。そして、多様性や個性を尊重する社会だからこそ混乱し、選択しにくい状況を理解して、若者に寄り添っていく工夫の必要性を指摘しています。
また、【ライフデザイン支援、出会い支援等の取組の舞台化に向けて】は、学校での取組拡大に向けた地域との連携、若い世代のライフデザインを応援しようとする機運醸成の必要性が指摘されています。そこで、大学等への働きかけや、企業等の経営層や管理職の理解の重要性を提起しています。さらに、ひとり親家庭で育つこどもや非正規雇用、困難な状況にあるこども・若者がライフデザインを描けるような配慮も指摘しています。

手交後の懇談では、各構成員一人ひとりから、大臣に向けてワーキンググループに参加した感想が述べられました。
〇母子家庭を含めて、多様な若者の意見反映を目指す雰囲気がよかったので、参加しやすかった。
〇この会議に参加することを契機に、それまで以上に自分の人生を考えるようになろい、漠然とした願望から脱却するようになった。とにかく私たち若者の意見を聞こうとしている会議であることが伝わった会議であった。
〇最初は自分が好きなことだけして生きていきたいと思っていたけれど、アンケート調査などから他の若者の意識も学んで、自身に生き方を見つめなおした。報告書にはグラフも多くてわかりやすい。
〇自分の意見とは異なる社会の動きや人々の意見を知った。自分の知っている世界以外の幅広い視野で考える機会が若者には必要と実感。
〇自分自身の情報源の狭さから発言を当初は遠慮していたが、傾聴の環境から率直に話せるようになった。
〇結婚出産は自分ごとすぎて語りにくいセンシティブなテーマなので、若者がどうしたら語り合えるのか、今後は前向きに考えていきたい。
〇人口では70代が多い県が一般的で、東京以外は顕著に高齢化している中、若者の声が聞こえにくいところ、20代は考えることが多い世代であり、この世代へ注目しないと未来はない。

三原大臣は、若者を含む構成員の声を傾聴され、「知らないと選べない。知っているのに選ばないとは違うことから、きちんと知ることが大切であり、ライフデザインの重要性を、特にしっかりとこども・若者に伝えていきたいという想いを披歴されました。
そして、そのためにも、行政のみならず、学校、企業、地域社会の気運醸成と連携が必要であるとの認識を話されました。
三原大臣と構成員の皆様の懇談は、時折笑い声が起こるような、終始、和やかな雰囲気で行われました。
最終報告書の内容は、まさに、若者の率直な声の集積です。

このような若者参加の審議会や研究会等の構成は、国の他の府省への波及が期待されています。
【こども基本法】の基本理念を定めた第3条の第3項には次のように書かれています。
3.全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。
すなわち、法には、【意見表明の権利】だけが規定されいているわけではないのです。【多様な社会的活動に参画する機会の確保】が求められているのです。
意見を言う機会があることを通して、それを実現するために、若者の主体的な活動も期待されているのです。
私は、今回のワーキンググループの会議での陪席を通して、若者の社会参加の意義を実感することができました。

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