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【全国都道府県議長会社会文教委員会】の正副委員長とこども家庭庁渡辺長官の対話に同席

【全国都道府県議長会社会文教委員会】の正副委員長とこども家庭庁渡辺長官の対話に同席

7月の連日の猛暑のある日、全国都道府県議長会社会文教委員会の正副委員長がこども家庭庁を訪問されました。
委員長は山口晋平・兵庫県議会議長、副委員長は日高滋・鹿児島県議会議長、白土幸仁・埼玉県議会議長のお2人です。
三人の県議会議長は、【令和8年度政府予算及び施策に関する提言】を渡辺由美子・こども家庭庁長官に手交されたのち、こども家庭庁に関する提言として、特に【少子化対策・子育て支援の抜本的強化について】説明されました。

委員長の山口兵庫県議会議長は、
「人口減少、東京圏一極集中の流れを一刻も早く食い止めるためには、これまでのように自治体間で人口を奪い合うのではなく、国全体の出生数の増加に向けて、国・地方が総力を挙げて、従来の発想を超えた大胆な施策に取り組まなければならない」との社会文教委員会の認識を紹介されました。
そのうえで、山口委員長は次のような内容を提言されました。
●結婚。出産、子育て、教育、住宅政策など、ライフステージを通じ社会全体で子育てを支援する力強い総合的な対策を「こども未来戦略」等に基づき着実に推進すること。また、各種の子育て支援策については、所得による制限やこどもの数による差を設けないようにするなど、更なる拡充を図ること。
●所得や雇用への不安、結婚観の変化や出会いの機会の減少等から未婚化・晩婚化が進行していることを踏まえ、非正規雇用労働者の正規雇用化など結婚につながる若者の所得増への取組の強化や、出会い・結婚をサポートする取組を継続するための支援を強化すること。
また、個人の多様な価値観を尊重した上で、結婚、家庭・こどもを持つことに希望が持てるような前向きな情報発信を行うこと。
日高副委員長は、ご自身の選挙区が、少子化が進行する鹿児島県西之表市・熊毛郡区であることもあり、若者が結婚か、職業かという二者択一の生活ではなく、結婚も、仕事も、そして、子育ても、大切な人生の生き方として同等に考えてほしいとの想いを披歴されました。

渡辺長官は、こども家庭庁においては、歴代大臣主宰の「ライフデザイン」に関するワーキンググループでの意見交換と提言を踏まえて、「少子化」については若者の意見や自治体等の実情を傾聴して進めていることを紹介されました。
また、ご提言のように、結婚、家庭・こどもを持つことに希望が持てるような前向きな社会全体の気運醸成が極めて重要であるとの認識を表明されました。
私も、昨年度このワーキンググループに陪席して傾聴した若者の声の一部を報告し、結婚や子育てについてこどもや若者に考える機会をつくることの意義が提起されていることを紹介しました。

白土埼玉県議会議長は、【埼玉県こども・若者基本条例】が2024年10月18日に施行されたことを報告されました。
早速この条例を確認しましたら、第1条には次のように条例の目的が書かれています。
「この条例は、こども・若者が有する権利が保障され、こども・若者が主体性を持って、自分らしく健やかに、かつ、幸せに成長すること(以下「子育ち」という。)ができ、及び安心してこども・若者を養育することができる環境の整備により、保護者・養育者その他こども・若者を養育しようと思う者が子育ち・子育てに希望や喜びを感じ、幸せに過ごすことができる社会の実現を目指すため、子育ち・子育ての推進に関し、基本理念を定め、県の責務並びに保護者・養育者、学校・保育施設等、事業者、民間支援団体及び県民の役割を明らかにし、子育ち・子育てに関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。」と。
加えて、埼玉県は東京都に隣接することから、在住の県民は都で働く人も多く、育児期間に東京都から埼玉県に転居する世帯も少なくないことから、いろいろな意味で県境を越えて生活する県民の視点に立った条件整備が必要との見解を紹介されました。

さて、【こども基本法】の第3条の理念の6項には、【家庭や子育てに夢を持ち、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境を整備すること。】と規定されています。
この日は、特に、このことの実現に向けた意見交換が行われました。
都道府県議会議長会社会文教委員会正副委員長と渡辺長官との対話を通して、各県と国とが連携して、【こども未来戦略】の具体的な施策を着実に推進するとともに、【こどもまんなか】の理念に基づき、社会全体が結婚・出産について温かく見守り適切に支援する気運の醸成をはかることの重要性が確認されたことを、心強く思います。

*写真は左から日高鹿児島県議会議長、山口兵庫県議会議長、渡辺長官、白土埼玉県議会議長、清原

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