【三鷹の森ジブリ美術館】で迷子になろうよ、いっしょに。
- 2025/09/25
- 日記・コラム, 訪問記録, 三鷹市
- 三鷹の森ジブリ美術館, スタジオジブリ, 宮﨑駿, 宮﨑吾郎, 土星座毛虫のボロ #マンマユート
【千と千尋の神隠し】【風の谷のナウシカ】などの名作で知られるアニメーション映画監督・株式会社スタジオジブリ取締役名誉会長の宮﨑駿さんは、三鷹市立アニメーション美術館【三鷹の森ジブリ美術館】の創設者で初代館主です。
また、その運営を担う【公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団】の前理事長であり、現在も理事をおつとめです。
現在の理事長はアニメーション映画監督・株式会社スタジオジブリ常務取締役の宮崎吾朗さんです。
このジブリ美術館の創設時からの宮﨑駿監督のメッセージは【迷子になろうよ、いっしょに。】です。
9月21日(日)に開催された三鷹国際交流協会主催の【国際交流フェスティバル】の会場は
都立井の頭恩賜公園の西園で、ジブリ美術館に隣接していたことから、その日の午後、小学校4年生の孫息子と一緒にジブリ美術館を訪問しました。
さて、この日のジブリ美術館は、外国人来館者を含めて、入館者が大変多い日曜日となりました。
最初に、企画展である長編アニメーション【君たちはどう生きるか展】第3部の【背景美術編】を鑑賞しました。
この映画を映画館で鑑賞しましたが、その際に気になった背景画が、多数展示されています。
これらの背景画は、すべて手書きです。
展示の説明には、キャラクターたちが生きる世界を生み出すのが背景美術ですが、近年は背景美術もデジタルツールで描かれることが多くなっている中にあって、手描きで紙に絵具で描く絵は、まったく同じものを二度は描けないことから、アニメーションの工程の中でも背景美術の唯一無二性がいかに高いかに気づかされるとあります。
特に、宮﨑駿監督は、常々【アニメーション映画の品格は背景美術で決まる】と発言しているそうです。
私は、展示されている、絵具と水が混然となって生み出す紙に生み出している【光と影】陰陽の加減による豊かな色彩の中に、人による手描きの魅力と強味を再発見しました。
久しぶりの訪問でしたので、常設展示【映画の生まれる場所】【動きはじめの部屋】もゆっくり鑑賞しました。
残念ながら、私は乗ることができない【猫バス】については、小学校6年生までは遊べるということで、孫息子は、久しぶりにゆっくりと屋根の上に乗ったり、車内で過ごしたり、大いに楽しみました。
そのあと、らせん階段を上って、屋上で【天空の城ラピュタ】のロボット兵に挨拶して、庭園をめぐり【めだか】にも会いました。
お昼の時間帯には混雑していたはずのカフェ【麦わらぼうし】は、2時頃にはテーブルに座ることができて、孫息子はホットドッグ、私はチキンサンドイッチの飲み物を、ゆっくりと、ゆったりと食べることができました。
カフェの外の手洗い場の蛇口にはネコ がいて、幼児のための真っ赤な踏み台にはカワイイ足跡があり、ジブリ美術館ならではのデザインのきめ細かさを痛感します。
最後に映像展示室【土星座】で、宮﨑駿監督による【毛虫のボロ】を鑑賞しました。
【土星座】でしか鑑賞できない【ジブリの森のえいが】は10作品あります。
【毛虫のボロ】は2018年の作品で、草むらのなか、夜が明ける前に卵からかえった毛虫のボロが、ボロギクの根元に降り立ち、毛虫の先輩や外敵が行き来する世界へと踏み出す冒険を描いています。音楽は久石譲さんです。
セリフがまったくない映画ですが、外国人観光客やこどもから高齢者までの客席からは、時々クスッと笑い声がこぼれます。
そして、エンドロールに、毛虫のボロの声をはじめとするすべての状況を、言葉ではなくほとんど擬音で表現されていたこの映画の唯一人の声優が【タモリ】さんであることが紹介されると、あちらこちらから「エエ-ッ」という声が聞こえました。
まさに、セリフやナレーションのない【毛虫のボロ】の映画から、国境や年齢を超えたアニメーションのチカラを感じました。
孫息子がもう一度みたいという地下の常設展示に行っている間、私は2階の【ミュージアムショップ・マンマユート】で店内の素敵なジブリグッズを鑑賞し、いくつかの品を購入しました。
この日は、三鷹市民として何回も訪問していることから、孫も私も実際には物理的には【迷子】にはならなかったのですが、この美術館の魅力は、常に新しい発見と懐かしさが混在する、時空を超えた心の【迷子】になったような気持ちがします。
【三鷹の森ジブリ美術館】で迷子になろうよ、いっしょに。
*なお、ジブリ美術館の入場チケットは、ゆったりと鑑賞していただくために、10時から16時までの毎時ごとに定員を定めた日時指定の事前WEBサイト購入制です。
転売防止の観点から、ローチケWEB会員にご登録の氏名が全ての券面に表記される、記名式チケットを採用しています。
入場チケットは事前に完売されることが多く、当日、突然思い立ってもなかなか入場できませんが、たとえば、三鷹市民枠・近隣市民枠(三鷹市・武蔵野市・小金井市・西東京市・調布市・府中市に在住・在勤・在学)があり、チケットを優先販売するシステムがあります。これはJR三鷹駅駅前の【みたか都市観光協会】の案内所で購入することができます。また、今年は
今年の9月28日と10月1日に【三鷹市及び近隣市民デー】が設定され、事前申し込み者を抽選で招待しています。
そして、三鷹市立小学校の3年生は、学校の見学先としてジブリ美術館を訪問しています。
清原慶子 Official Website
