社会教育関係職員で構成される【君津地方社会教育研究会全体研究会】で基調講演しました
9月24日(水)、私は袖ケ浦市昭和交流センターに向かいました。
それは、【君津地方社会教育研究会】から依頼されて、【令和7年度前期全体研究会】の基調講演の講師をお引き受けしたのです。
【君津地方社会教育研究会】の会則は、昭和36(1961)年12月1日に施行されていますので、発足して64年目を迎えています。
組織は、千葉県木更津市、君津市、富津市、袖ケ浦市の4市の社会教育関係職員で構成されています。
会則の第1条には、「君津地方社会教育研究会は、社会教育に携わる職員が、職務執行上当面する諸問題をもちより、相互研究共同学習を通じて君津地方社会教育の振興を図ると共に親睦を図ることを目的とする。」あります。
そして、活動内容は、(1)定例研究会、(2)社会教育活動の相互見学・視察・交流、(3)資料の作成、(4)その他社会教育振興に関すること、されており、①社会教育振興部会、②成人教育部会、③青少年教育部会、④文化研究部会、⑤図書館研究部会の部会活動もされています。
この日、会場に到着すると、今年度の会長の袖ケ浦市教育部の長谷川秀明・生涯学習課長が歓迎してくださいました。
この間、やりとりをしていた事務局の木更津市立鎌足公民館の渡邉祐二さんが会場の設営などの活躍されています。
全体会には、4市から22名が参加しました。
私は、【君津地方社会教育研究会】の皆様のご希望に応えて、「これからの社会教育の役割と地域課題に関わる職員としてのあり方を学ぶ~これから必要とされる社会教育に関わる職員とは?」をテーマに基調講演をしました。
はじめに、木更津市、君津市、富津市、袖ケ浦市の社会教育関係職員の皆様の日常的な社会教育に関する実践に感謝しました。
そのうえで、社会教育関係職員としての研鑽を、それぞれの市域を越えた連携で取組む学びの姿勢に敬意を表しました。
さらに、社会教育分野にとどまらず、地域における社会教育の役割の変化を認識していることは重要であることをお伝えしました。
そのために、【中央教育審議会・生涯学習分科会・社会教育に関する特別部会】等での検討状況について説明しました。
特に、地域コミュニティに関する課題と社会教育との関係について、さらに、社会教育関係職員としての在り方について提案をしました。
その後短い休憩をはさんで、【グループ討議】として、4つのグループに分かれて、【社会教育に関わる職員とは、連携とは? 地域課題との関わり方とは? 今、私にできること、必要なことは何か?】などについて意見交換が行われました。
その後、グループごとに報告がありました。
その中で、印象に残ったのは、①富津市の図書館をめぐる市民の皆様のボランティア活動、図書館カフェ、居場所づくりの取組みを支える社会教育職員の取組み事例、②各市が社会教育委員をはじめとする高齢化の傾向の中にあって、若者へのバトンタッチを課題として認識して、公式LINEやインスタグラムを含む周知方法の多様化を模索していること、③君津市で、工場の閉鎖に伴い、市内の松本ピアノから寄贈されたピアノを、中学生が技術家庭の授業で直し、公民館でピアノ修復講座を開設し、首長部局ではイベントで演奏会を行ったという三者連携の事例、など、各市の創造的な取組みです。
そして、参加者の皆様が異口同音に重要と指摘されたのが、市民の皆様の声を傾聴し、市民の皆様が主体的に学び、交流し、さまざまな活動をされる気運を支えていくことの重要性です。
特に、こども・若者の社会教育活動への参加に向けた環境整備を重視されていることを心強 く思いました。
君津地方の木更津市、君津市、富津市、袖ケ浦市の4市の社会教育関係職員の皆様の研究会での出逢いを通して、各世代の市民の皆様に寄り添い、共に学びつつ協働する【人財】の活躍に触れて、心強く思いました。
それとともに、各市の地域コミュニティの基盤としての社会教育の役割を果たすうえでの悩みや課題認識にも触れることができて、大いに共感しつつ、課題解決への意欲を共有できたこともありがたい限りです。
清原慶子 Official Website
