【三鷹の森ジブリ美術館:『山脇百合子の仕事部屋』展 ~ごちゃごちゃから見えるもの~】が11月19日(水)から始まっていす。
- 2025/11/19
- 日記・コラム, 訪問記録, 三鷹市
- 山脇百合子, 中川李枝子, ねことらくん, ぐりとぐら, いやいや園, スタジオジブリ, 三鷹の森ジブリ美術館, ジブリ美術館, 宮﨑駿, 読み聞かせ, 地域文庫, 家庭文庫
【三鷹の森ジブリ美術館:『山脇百合子の仕事部屋』展 ~ごちゃごちゃから見えるもの~】が11月19日(水)から始まっています。
私は、三鷹市長退任後に、近所の鷹南学園三鷹市立東台小学校のスクールサポーターとして、絵本の読み聞かせをしています。
11月に入ってすぐに、1年生のあるクラスで、中川李枝子さん作、山脇百合子さん絵の作品【ねことらくん(福音館)】です。
ゆうじが遊んでいると、ねこがやってきて、「ぼくがきみになるから、きみがぼくになれ」と自分のしっぽと、ゆうじのチョッキを交換します。
ゆうじはしっぽをつけて、強い「ねことらくん」に変身します。
そして、カラスをびっくりさせたり、くまのおばあさんの手伝いをしてお礼のおいしいサンドイッチを食べたり、風船と一緒に木の枝にひっかかってしまったうさぎの子どもを助けたりして、大活躍するお話です。
こどもたちは、絵本に集中して、笑いながら聴いてくれました。
この作品は1981年に初版が発行されています。
1980年生まれの長女に、発行後すぐに読み聞かせて、文字をまだ読めない長女は【ねことらくん】のお話を暗誦してしまうくらい愛読した思い出の本です。
私が絵本の読み聞かせをするようになったきっかけは、大学院生の時に、主婦の地域ボランティア活動の1つとして、【地域文庫・家庭文庫】活動に注目したことです。
私は、当時の三鷹市地域文庫家庭文庫連合会(通称文庫連)に相談をして、自分自身も活動に参加して調査研究をさせていただく【参与観察】を、1976年度の1年間させていただくことができました。
そこで、新川島屋敷団地内の地域文庫にボランティアとして参加し、文庫連の【読み聞かせ】や【ストーリーテーリング】の学習会に参加しました。
また、三鷹市民大学総合コースに設置されていた絵本・児童文学コースを聴講しました。
また、文庫連の皆様が、図書館の老朽化を迎えて、建て替えについて三鷹市議会文教委員会の委員長に要請書を提出する場にも同行しました。
その調査研究については、1977年10月に、『地域社会と社会教育―文庫活動の展開と 主婦の意識変化をめぐる一事例―』と題する論文にとりまとめ、慶應義塾大学社会学研究科紀要第18号に掲載されました。
その論文では、昭和40年代になってから著しく増加している地域文庫活動について事例として取り上げ、地域社会の住民の社会参加活動と学習活動とに関連する地域コミュニケーションの実態を明らかにしようとしたものです。
【文庫活動】は、ボランティア活動であるだけでなく、一つの地域活動であり、図書館建設の住民運動を行ったり、児童文化や子どもの本を学ぶ学習活動を行うなどの、多様な特徴を持つ事を明らかにしました。
また、当時、三鷹市内で活動していた約20件の面接調査を実施し、その分析を通して、文庫活動を通して、地域の行政や市民間のコミュニケーションの活性化がもたらされ、市民意識が覚醒されている事を指摘しました。
そうした過程で、よく読み、読み聞かせでも選ばせていただいたのが、中川李枝子さん作、山脇百合子さん絵の作品です。
たとえば、『ぐりとぐら』『いやいや園』『たからさがし』などです。
2001年に開館した三鷹市立アニメーション美術館三鷹の森ジブリ美術館では、宮﨑駿監督が、館内の【土星座』でしか鑑賞できないオリジナルのアニメーション映画を制作しています。
そのなかに、『いやいや園』の中の「くじらとり」や、絵本『たからさがし』をもとにした映画があります。
そして、2025年11月19日(水)から、新しい企画展示『山脇百合子の仕事部屋』展 ~ごちゃごちゃから見えるもの~がはじまっています。
宮﨑監督にアニメーションにしてみたいと思わせた作品が生まれた仕事部屋は楽しみです。
山脇さんの絵本と、宮﨑駿監督、宮﨑吾郎監督、高畑勲監督はじめジブリの映画を愛する私は、なるべく早く訪問して、また、皆様に報告したいと思います。
清原慶子 Official Website
