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新型コロナウイルスに感染し、無症状での自宅療養の経験から考える事 その2

新型コロナウイルスに感染し、無症状での自宅療養の経験から考える事 その2

前回(新型コロナウイルスに感染し、無症状での自宅療養の経験から考える事 その1)の続きを掲載します。

家族の陰性の濃厚接触者と生活する上で配慮したこと

私はPCR検査で陽性となったことから自宅療養生活に入りました。
一貫して無症状でしたが、それが解除されるのは保健所の指導により、原則として「陽性確定に係る検体採取日から10日間経過した場合」です。 

私の濃厚接触者で陰性の家族は、原則として14日間の外出禁止が求められます。
両者の外出禁止期間を比較すると、潜伏期間を勘案して濃厚接触者の方が4日間長いのです。
私の家族の場合はPCR検査を自費で受けましたので陰性とわかっていますが、同様に14日間です。

そこで、私がしっかりと重症化せずに自宅療養生活を過ごすとともに、私の濃厚接触者で陰性の家族が私から感染しないような安全な生活を送るために、かかりつけ医と保健所の指導・東京都のホームページにも掲載されている『自宅療養者向けハンドブック』に列挙されている項目を参考に、次のような生活に心がけました。

  1. 外出しない。
  2. 使用したティッシュなどはビニール袋に入れて、口を縛って管理し、消毒して燃えるごみの収集日に出す。
  3. 飲料水などのペットボトルやプラスチックごみも袋を分けて保管し、消毒して回収日に出す。
  4. 同居する家族と生活空間を分け、極力個室から出ないようにする。
  5. 自分の部屋を出るときは、手をアルコール消毒して、不織布マスクを着用する。
  6. 食事は別々の時間に別々の場所にする。
  7. 使用するトイレと洗面所を1階と2階に分けて使用し、タオル等は共用しない。
  8. 入浴する場合、私は家族の最後に入浴する。
  9. 共用の階段のてすり、各部屋のドアノブなどは頻繁に消毒する。
  10. 洗濯物は分けて保管し、別々に洗濯する。
  11. 換気に心がけ、特に日中は常時換気を行う。

幸いにも、私の自宅療養期間が無症状のままで終了した時点で、陰性の家族になんらかの症状が発生することはありませんでした。

東京都の自宅療養者支援としての食糧の送付の意義

保健所の保健師さんのご案内で、外出できない自宅療養者への支援としての食糧とパルスオキシメーターを送付していただきました。
保健師さんとご相談して送付をお願いしたのが検査結果が出てから3日目で、その後の手配となることから、食糧とパルスオキシメーターが届いたのは7日目でした。

その日の朝に、配送の方からお電話があり、「あと1時間で食糧を配送します。玄関前に置きます」とのことでした。
直接会って受け取ることはできないので、感謝の気持ちをドアに貼り付けました。

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荷物が届いて中身を確認すると、療養者のプライバシーを考えての配慮か、箱には宛先は書いてありませんでした。
内容は、飲料水の箱と、カップ麺、スパゲッティ、乾麺、レトルト食品、缶詰、ゼリーなど多品種が入った2つの箱で送られてきました。
7日目に届いたのは、買い物ができない状況では備蓄の食糧も減り始めている頃でしたので、決して遅くはなく、むしろよいタイミングでした。
そして、療養中の立場では、申し訳ないくらいに多品種で大量でしたが、同じく買い物に出かけることができない陰性の家族の分も含めると、ありがたい支援でした。
私は無症状ですので、どれもいただけるものでしたが、運動不足でもあり、食欲も少なくなりがちな傾向にありましたので、特に、フルーツゼリーが体にやさしい感じでもあり、美味しくて嬉しかったです。

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また、パルスオキシメーターは、それまでスマートウォッチで代用していた測定を、正規の医療用機器で測定できるようになって安心しました。
実は、陽性になってからインターネットで簡易型を注文しているのですが、品薄状況は続いていて、まだ届いていないのです。
この機器は、自宅療養期間終了後、一定期間消毒期間を置いて、感染予防対策の為に郵送で戻すのではなく、専門の事業者が回収に来てくださるそうです。
早速に双方の機器で測定してみましたが、双方の測定結果は同様でした。
アップルウォッチは医療用機器ではありませんが、私の場合はかなり信頼できることも確認しました。

仕事はもっぱらテレワークとなっていたことの幸い

私は、陽性になってから、所属している二つの大学にそのことを報告しました。勤務先は大変に理解があり、ゆっくりと安心して自宅療養をすることができました。 
また、国の審議会等も緊急事態宣言下では、すべてが対面の会議ではなくオンライン会議となっていることから、この期間中のいくつかの会議には自宅からオンラインで参加することができ、役割を果たすことができました。
当該期間に開催された審議会等の事務局の責任者の方にも事情についてご理解をいただき、大変に心強かったです。

昨年のコロナ禍発生以来、多くの仕事がメールのやりとりや、オンラインでの会議、書面審議等に変更されてきていました。
そこで、私が無症状で自宅療養期間を過ごしている期間も、こうした手法で責任を果たすことができていました。
お蔭様で、仕事上で大きなご迷惑をおかけすることは極めて少なかったのではないかと思います。

また、今回私が自宅療養期間を過ごしたのは多くの人が夏休みの期間でもあり、その時期の特徴としても、仕事上、大きなご迷惑をおかけすることが少なくて済みましたが、今後も引き続き感染予防対策に努めて、私が責任を果たすべき事柄にご迷惑をおかけすることがないようにしたいと気持ちを引き締めています。

家族間のコミュニケーションの大切さ

私が自宅療養期間を過ごす際には、感染予防対策の観点から家族間の連絡は原則としてスマートフォンのLINEか電話で行いました。
同じ家に住みながらスマートフォンでコミュニケーションするわけですから、対面で行えるような「阿吽(あうん)の呼吸」ではなく、短文であっても意思や趣旨をきちんと伝えることが必要です。

私は家族以外とはLINEの利用をしていませんが、今回は特に、LINEのテレビ電話機能が、家族間のコミュニケーションにも有効に働きました。

たゆまぬ感染予防対策の必要性

この夏、感染予防対策に誠心誠意努めていると自負していた私が、PCR検査で陽性と認定され、自宅療養期間を過ごすことになりました。
そして、「かかりつけ医」及び保健所の保健師の方はじめご支援をいただいた皆様のお蔭様で、2回のワクチン接種の効果があったのか、生来の健康な身体条件のためか、無症状で自宅療養期間を過ごすことができました。
深く感謝します。

恐ろしいと思ったのは、これまでコロナ禍において徹底した感染対策を行っていた私たち家族であっても、新型コロナウイルスの脅威に襲われたことです。
都内の感染者が日々多数伝えられている感染者数にも現れているように、デルタ株の猛威はすさまじく、これまで以上に気を引き締めなければならないとともに、誰であっても感染する可能性があるのだということを痛感させられました。

この経過に関して、報告した勤務先の上司や関係者の皆様のご理解と激励に感謝し、自宅療養期間を共に過ごしつつ、お互いに健康管理に努めてきた家族に感謝します。
今後も、感染予防対策に努める気持ちを決して緩めることなく、自宅療養中に徹底してきた感染予防対策を継続します。

感染者数が激増する中にあって、懸命にご努力されている医療関係者、保健所の皆様、自宅療養支援部門の配送事業者を含む多様な関係職種の皆様には、引き続き、ご健康での格別のご活躍が期待されるわけですが、ぜひ、適切な勤務のローテーションや勤務環境の向上、更なる人財確保が進み、持続可能性が増すことを願っています。

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