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小児科医で、東京都教育委員の秋山千枝子さんの保育園行事を訪問し、対話しました

小児科医で、東京都教育委員の秋山千枝子さんの保育園行事を訪問し、対話しました

三鷹市の認証保育所秋山保育室・あきやまケアルーム主催の「あきやまフェスティバル‘23」が1月の土曜日の午前中に、三鷹中央学園三鷹市立第三小学校の体育館で開催されました。
私の孫が秋山保育室に通っていて、コロナ禍で昨年まではこどもたちと保護者のみの参加でしたが、今年は祖父母の参加も可能ということで応援に出向きました。
前半のプログラムは、0歳児から5歳児全児童の参加で構成される創作発表「スイミー」の演技です。
これは、絵本作家レオ・レオニ作、谷川俊太郎さん翻訳の絵本をもとに、ちいさなお魚のスイミーが、きょうだいのみんなが大きな魚に飲み込まれても、旅の仲間と一緒に乗り越えていくという物語を、意棒のような曲がりやすい道具などを上手に使いながら、体全体で表現する創作演技でした。
0歳児も障がいのあるこどもも、年少・年中・年長児も、それぞれの役割を認識して、全体としてまとまった演技を通して、命の大切さ、愛のかけがえのなさなどのメッセージを伝えてくれました。

後半は、各年次ごとのマット、跳び箱、鉄棒、縄跳びなどの競技で、年次があがることに、体力と表現力が高まっていく過程が可視化されています。年齢の下のこどもたちが、上のこどもたちの演技を将来の自分の姿にあてはめながら、目をキラキラさせています。
休憩時間に、主催者の医療法人千実会あきやま子どもクリニックの小児科医で医学博士の秋山千枝子先生、昨年4月からクリニックの医療教育コーディネーターをされている学校心理士の松野泰一さん、三鷹市立第三小学校の山下裕司校長と対話しました。

秋山先生は私が三鷹市長在任中に教育委員を務めていただき、旧制度のもとでの教育委員長も務めていただきました。
要保護児童対策協議会の委員も務めていただきました。
また、私の希望を叶えていただき、三鷹市初の「産後ケア」事業を開始していただくとともに、現在の「伴走型こども子育て支援事業」の端緒である、三鷹市独自の「ウエルカムべービープロジェクト」「妊婦全員面接」などを応援していただいてきました。
現在は、東京都の教育委員・教育長職務代理者第1位をおつとめです。
この日、園児として秋山先生のお孫さんも参加されていました。
秋山先生は「自分の孫を安心して預けられるような保育事業こそ、すべてのこどもたちのためと信じて取り組んできたのですが、それが本当に実現しました」とこの時は「ばあば」の笑顔です。

松野さんは私が三鷹市長在任中は教育部の管理職として、主としてコミュニティスクールの推進に取り組んでいただきましたし、その後校長も務められた教育現場の経験が豊富な方です。昨年、秋山先生から「医療教育コーディネーター」という前例のほとんどない職務を与えられて創意工夫の日々とのことです。
山下校長は、市立高山小学校の副校長をされていた時から交流していただいていますが、2年前まで私の地元の市立東台小学校の校長として、GIGAスクールの導入時に適切なデジタル教育に取組まれた先駆でした。
そして、第三小学校では、「自立した学舎 三小スタイル」を築くという目標を掲げて、「子どもたちの自立的な学び」を育むために、「ダイバーシティ(多様性)とインクルーシブ(共生共存)の往還を図るために、個別最適な学びと協働的な学びを往還させて、個のウェルビーイング(幸せ)と全体のウェルビーイングの往還」を推進しています。
具体的には、「子どもたちの文脈で学習できる単元開発」を行うことで、子どもたち一人ひとりの探究心に火をつけ、個々に問いをもち、対話的に問題解決する各教科・領域の単元開発に着手しています。
秋山保育室の年長児の数人が第三小学校に進学することから、山下校長は今年も一層の「こどもたちの自立的な学び」を推進したいと展望されていました。

「あきやまフェスティバル‘23」とは別の日に、秋山先生とゆっくりと懇談する機会を持ちました。
秋山先生とは、私がこども家庭庁で進めようとしている中の、母子保健としての全国的な産後ケアの充実や、5歳児健診の拡充などについて、これまで小児科医としての専門性からご助言をいただいてきました。
そこで、この日も、昨年末に閣議決定された「こども大綱」「幼児期のこどもの育ちに関する指針」をはじめとする内容を共有しました。
特に、11月に閣議決定された「デフレ完全脱却のための総合経済対策」において、「6.包摂社会の実現」の「(1)こどもが健やかに成長できる環境整備を通じた少子化対策の推進」の中に、こども家庭庁所管として、たとえば、以下の事業が政策例として提起されていることを確認しました。
・こども誰でも通園制度(仮称)の試行的事業
・「1か月児」及び「5歳児」に対する乳幼児健診等の推進
・こどもの居場所づくり支援体制強化事業
・ひとり親家庭のこどもに、こども食堂など気軽に立ち寄れる場を提供する「地域こどもの生活支援強化事業」
・こどもの生活・学習支援事業
・こども家庭センター等におけるこどものSOSを受け止められる相談支援体制の整備
・地域障害児支援体制強化事業、地域支援体制整備サポート事業(仮称)
・医療的ケア児等総合支援事業、医療的ケア児保育支援事業
・こども・子育てにやさしい社会づくりのための意識改革

秋山先生は、新年の3,4カ月児健診に医師として参加した際、従来は1日に50人程度はいた対象児が、今年は1日30人程度であったことから、三鷹市内でもコロナ禍を経て少子化が進展していることを実感されたとのことです。
お互いに、深刻な気持ちで対話を深めました。

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